三津原敏 名誉会員からのメッセージ

Satoshi MITSUHARA

三津原 敏(みつはら さとし)
1967年生まれ
プログラマー、プロデューサー

デビュー作:
ゲームボーイ ゴーストバスターズ2(1990年)

主な作品:
スーパーファミコン MOTHER2 ギーグの逆襲(1994年)
GBA ポケットモンスター ルビー・サファイア(2002年)
Wii 大乱闘スマッシュブラザーズX(2008年)
PasocomMini PC-8001(2019年)


本人からのメッセージ:
未来へ繋げていくのは、今を生きている我々の義務だと感じています。

1980年代にコンピュータというものに魅せられて以来、独学でプログラムを覚えながら名誉会員の方たちのご活躍を遠くから応援していました。1990年からゲームプログラマとしての仕事を始め、無我夢中で作り続けました。そして今、当時憧れていた名誉会員の方たちと同じページに名前が載るという事に違和感を感じつつも大変光栄であります。

1990年代、ゲームはグループで作るものに変わりました。一緒に作っていた仲間がいるのに、私ひとりが名誉会員に名を連ねる事は少なからず抵抗がありましたが「仲間たちを代表している」と考える事にしました。

2017年にパソコンミニという商品を開発している時に、思った以上にゲームのデジタルデータが保存されていない事に気が付きました。劣化のあるメディアにデータを置いたままでは、いずれは消えていく運命です。このままではパソコンゲームという文化は口頭のみで伝承される事となり、100年後200年後には正しい歴史が残らないのではないか…と危惧していました。現代のデジタルデータを未来へ繋げていくのは、今を生きている我々の義務だと感じています。

ゲーム保存協会の活動は、我々クリエイターが作り出したコンテンツを保存する事を目標に掲げ、今後の未来においてとても有用な活動だと感じているので応援しています。


略歴:
静岡県浜松市出身。
中学時代に友人所有のPC-8001に出会いPCの魅力に取り憑かれる。自身はFM-11を所有し、日夜プログラミング、コードの解析などを行い研鑽に励む。一般企業へ就職していたが、プログラミングを仕事にしたいという希望が強く、1990年1月よりハル研究所へプログラマーとして入社。多くの作品、アプリケーション開発に携わる。
1999年に同社を離れた後はミラクルアーツ代表取締役として多くの作品にプログラマーとして携わり、2012年にハル研究所に復職。2015年より代表取締役社長へ就任し、星のカービィ25周年キャンペーンなどをプロデュースする。現在はハル研究所役員を退任し、ミラクルアーツ代表取締役兼プログラマーとして活躍中。
多くの資料を所有し、レトロPC、ポケコンのコレクターでもある。


作品:
ゲームボーイ 突撃!ポンコツタンク(1991年)
NintendoDS ポケットモンスター ダイヤモンド・パール(2006年)
Nintendo3DS 新・光神話パルテナの鏡(2012年)
PasocomMini MZ-80C(2017年)


写真:Nicolas DATICHE