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産経ニュースに、理事長ルドンのインタビューが掲載されました

産経ニュースに、理事長ルドンのインタビューが掲載されました

2020年9月1日付の産経ニュースに、理事長ルドンのインタビュー記事が掲載されました。
ゲーム保存の必要性と、当協会の取り組みについて紹介されています。
ぜひみなさま、ご覧ください。

【TOKYOまち・ひと物語】
日本のゲーム文化守りたい ルドン・ジョゼフさん

https://www.sankei.com/entertainments/news/200901/ent2009010015-n1.html

 

産経ニュースは、政治、経済、国際、社会、スポーツ、エンタメなど幅広いジャンルを扱うメディアですが、今回直々に取材の申し込みをいただきました。
近年では企業や文化庁もゲームのアーカイブ化に注目し、ゲーム保存という取り組みが少しずつ日本にも浸透してきていると感じていますが、アーカイブ化を進めていくには、個人の方はもちろん、企業からのご支援がまだまだ足りていない状況にあります。

引き続き、ゲーム保存協会へのご支援のほど、よろしくお願いいたします。

 

Pauline

フロッピー保存の新時代がはじまります!

フロッピーディスクに保存された情報をどうやって長期的に保存するのか。ゲーム保存協会が設立当初から追い続けてきた課題に、いよいよ決定打となる答えが出されました。

ゲーム保存協会はゲーム資料の劣化と戦い続けています。特に日本のゲーム史を支えてきた80年代PCゲームの数々はフロッピーディスクという形で発売されていますが、フロッピーなどの磁気媒体は年数がたてば磁気が弱くなりデータが読めなくなります。さらに日本の高温多湿な環境では、遺された多くの資料がカビの被害にあうなど、損傷も進んでいました。少しでもこうした劣化を遅らせるための保管方法を模索するとともに、根本的な解決策として、フロッピーディスクに記録された情報の移行(マイグレーション)の方法を見つけることが急務でした。

ゲーム保存協会はもともとKryoFluxと呼ばれるフロッピーディスク保存技術の開発に関わっており、これまで団体内でもこのKryoFluxを使って作業を進めていました。ですが、研究を進める中でKryoFluxでは力不足となる部分もあり、アーキビスト専用のよりパワフルなデバイスの開発を続けていたのです。

2020年、フランスにあるゲーム保存協会の姉妹団体「ラ・リュドテーク・フランセーズ」と、同じくフランスにある膨大な量のゲーム・コレクションを管理する団体「MO5.com」の2団体と協力し、フロッピーディスク資料を扱うすべての人にとって夢の実現となる新デバイスポリーヌ(Pauline)を開発しました。

Pauline

これまで決定打がなかったフロッピーの保存に道が開けました。2020年度から、ゲーム保存協会ではいよいよ大々的なディスクの保存プロジェクトが動き出します。
これまでも試験的な保存や手順の整理を行ってきましたが、これからは、ゲーム資料のマイグレーションを進めて行きます。
もしお手元に貴重なゲーム資料をお持ちの方で、資料の保存に興味がある方は、ぜひご連絡ください。ご自身の貴重なコレクションも、いずれは劣化して読み込めなくなってしまいます。そうなる前に、適切な手順で完全なマイグレーションを行うことで、未来に資料を残すことができます。

ポリーヌは、フロッピーディスクドライブのハードウェア・エミュレータであるHxCというデバイスを開発者で、リュドテークのテクニカル・ディレクターでもあるジャン=フランソワ・デル=ネロ氏が作ったオープンソース・ハードウェアです。
フロッピーディスクをプロテクトも含めて丸ごと保存できる点はこれまでのKryoFlux同様ですが、KryoFluxと比べてハードもソフトもパワーアップしています。また、オープンソースで発表していますので、KryoFluxのような高いライセンス料が必要なく、ケース・バイ・ケースで自由に必要な機能をカスタムできる点に強みがあります。

フロッピーディスク資料の保存は、ゲームだけに限りません。資料をアーカイブする機関であれば、様々なデータが入ったフロッピーディスクをお持ちの場合もあるでしょう。図書館や大学、研究機関など、作家の原稿から技術的な資料まで、古いフロッピーに手を焼いているという方がいらっしゃれば、ぜひゲーム保存協会までご相談ください。
お問い合わせフォーム

一昔前のテクノロジーで作られたものを残すことは、場合によっては大昔の資料を残すよりも難しいものです。ゲーム保存協会では、国際的な技術者らとの密なネットワークを駆使して、海外のアーカイブ機関がすでに実用している最先端技術に関するノウハウを集積しています。アーカイブ機関向け保存デバイスに関する技術的なご質問などにもお答えできますので、お困りごとがありましたら、ぜひ一度ご連絡ください。

一つでも多くの資料を残すために、非営利で取り組みを続けております。これからもこうした保存技術の開発や普及ができるよう、皆様からのご支援ご協力の方もぜひ合わせてご検討ください。
サポーター登録サポーター登録・寄付・寄贈

「ラ・リュドテーク・フランセーズ」のホームページ(仏語):

「MO5.com」のホームページ(英語/仏語):

「HxC」のホームページ(英語):

「ポリーヌ」のソースのリポジトリ:

名ゲームクリエイター内藤時浩さんがゲーム保存協会の名誉会員に加わりました

80年代を代表するゲーム「ハイドライド」シリーズを開発し、今でも第一線のプログラマーとして活躍する内藤時浩さん。日本のゲーム史を代表するクリエイターの一人である内藤さんを、この度ゲーム保存協会の名誉会員としてお迎えする事となりました。
 
ゲーム保存協会では、ゲームソフトやハードウェア、雑誌や書籍などを収集するだけでなく、こうしたものを作っていた当時の第一線のクリエイターの皆さんとの輪も大切にしています。人がいなければ文化は生まれません。名作ゲームの裏には、必ず、一人一人のヒューマンドラマがあるのです。人の足跡を記録し、証言を記録することも大切なゲーム保存活動である、との思いから生まれたのが、ゲーム保存協会の「名誉会員」制度です。
 
ゲーム保存協会には3つの異なる会員制度があります。保存活動全体を年会費によって支える「サポーター会員」、実際の保存作業や団体運営を行う「正会員」、そして「名誉会員」は過去の功績や現在のネームバリューで当協会の保存活動に貢献し、応援を送る特別な会員です。
 
内藤さんは現在、有限会社エムツーにてディレクターとしてお仕事をされています。2018年に行った夏の講演会では、内藤さんはゲストとして多数のお話しをしていただいたばかりでなく、PC-8001+PCG用の新作New CITY HEROのプレイアブルデモも公開していただきました。当協会のゲームを文化として次世代に残すという活動方針への賛同を頂き、この度、名誉会員として当協会への参加をご快諾くださいました。
 
ゲーム保存協会を応援する内藤時浩さんからのメッセージや略歴は、こちらのページでご確認いただけます。
 
名誉会員 内藤 時浩
 
このように、過去ゲーム文化の歴史に貢献された方からの応援は、活動を続ける私たちにとってとても心強いものです。未来にゲームの歴史をしっかりと伝えていくために、一つでも多くの資料を残し、一人でも多くの方と協力して取り組みたいと考えているゲーム保存協会。取り組みへの参加方法は様々です。今後も名誉会員に参加いただける方が増えるよう、透明性を保った団体運営と真摯な活動展開を維持してまいります。
 
どうぞ、今後のゲーム保存協会の取り組みへのご注目、そしてご支援ご協力をよろしくお願いいたします。
 
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写真:Nicolas DATICHE