サポート会員ってなんですか?自分のため、そして未来のための、サポーター登録

みなさん、こんにちは。NPO法人ゲーム保存協会のルドンです。

ゲーム保存協会では今、サポーター会員限定のニュースレターの配布を行っています。会員として取り組みを支えて下さる方への返礼として発行している小冊子で、内容は1年間の活動のご報告や、名誉会員の皆さんのインタビュー記事、頂いたご寄付の使途をすべてご説明する会計報告などが含まれます。
ゲーム保存協会のサポーター会員は1口3,000円でお好きな口数をお選びいただき登録する形なのですが、そもそも「サポーター会員」って、何でしょう?
今日は皆さんから比較的頻繁にいただく、こんな疑問にお答えしようと思います。

■非営利活動の仕組み
80年代を中心とした貴重なゲーム資料を長期保管、保存する、有志によって設立された団体、それがNPO法人ゲーム保存協会です。NPO、つまり非営利活動を行う団体ですが、そもそも非営利とは何なのか、疑問に思う人もいるのでは。
NPO法人というのは、自分たちの利益を上げるために何かをするのではなく、公共の利益、市民全体やこの地球の未来のための活動をしている団体です。国や自治体も、市民や社会のための活動をしますが、彼らは税金という財源を持っています。NPO法人の場合、市民が活動の主体で、財政面でも、市民からの善意の寄付をベースにしています。

ゲームの保存もそうですが、本来なら国がやってくれれば良いのに、と思う活動も、自治体に十分な力がなかったり、民間にしかノウハウがなかったり、そもそもお役人さんが興味をもってくれなくて予算がもらえなかったり、今の行政の力では実現不可能なものはたくさんあります。また、企業は自分たちの売上を出さなければならないので、お金に繋がらないことや、多くの人に無償で何かを広めることなどには消極的で、活動にどうしても偏りが生まれます。
NPO法人なら、売上のことを考えず「いま必要なこと」を優先に活動ができ、また、その結果を(各種法律の範囲内ではありますが)皆さんと自由にシェアすることが出来ます。
ゲームのように一般から文化芸術としての評価が定まっておらず、企業は利益優先に動かざるをえないジャンルの歴史保存などは、まさに市民の力がなければできないことです。
「ぜひこの活動をやって欲しい!」そんな思いが実現するために必要なのが、活動を支える資金です。
NPO法人は売上を求める営利事業は行わないため、自分たちの力でお金を作ることが基本的にはできません。そのかわり、活動を続けて欲しいと考える人たちからの寄付を受け付け、活動費を賄います。

■誰のためのサポーター?
ゲーム保存協会では、物資の寄贈、ボランティアとして活動面での協力を受け付ける他、ゲーム資料の保存作業やデータベース開発、ウェブの準備など日々の業務を支えるためのご寄付を「サポーター会員会費」という形で頂いています。
長期的な資料保存には毎日毎年くり返しアーカイブの整備を続け、資料のデジタル化など作業を進めなければなりません。一回だけ寄付をするのではなく、時間の流れの中で続いて発生する活動を支援してもらうため、年会費という形で継続的な支援をお願いしています。
ゲーム保存協会のサポーターは、ゲーム保存協会の活動を支えているのですが、私たちメンバーは、頂いた会費、ご寄付は、私たちへのお金ではないと考えます。

会費として頂いたお金は、その一部はご寄付いただいたあなたのため。
アーカイブを使いたいと思う方にはご予約のもと、資料の準備をしますし、会費の使途を明確に示したいという思いでニュースレターの発行など、取り組みを一緒に監視いただけるよう情報開示に努めています。

また、会費の一部はこの社会のすべての人のため。
データベースの公開準備をはじめ、皆さんのご寄付を通じて行った取り組みの成果を、出来るだけ多くの人に自由に見てもらえるよう準備しています。世界のどこにいてもゲームの歴史を研究したいと思った方に情報が届くよう、全力で取り組みます。

そして最後は未来のため。
100年後、私たちが大切に守ってきた古いゲーム資料が、博物館や美術館で文化・芸術として真面目に議論され、研究されるその時、少しでも多くの資料が残っていれば、未来は豊かになります。

1口3,000円の会費には、そんな私たちの強い想いが秘められています。

「3,000円も払って、ニュースレターだけ?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
いいえ、3,000円はニュースレターよりももっと大きなものになって、皆さんと皆さんの未来にお返ししているんです。

もうすぐ年末。
次の1年、そしてその先の未来のため、サポーターになってゲーム資料保存の取組みに参加してみませんか?

▼サポーター新規登録はこちら▼
https://www.gamepres.org/support/

▼ニュースレターのダウンロード(会員専用)▼
https://www.gamepres.org/identity/document/

ゲームデザイナー鈴木理香さんにフォーカスしたドキュメンタリー映像「芸夢 [gei・mɯ] (ゲイム)」、第2弾公開

NPO法人ゲーム保存協会(本部:東京都世田谷区、理事長:ルドン・ジョゼフ)は、ゲームクリエイターにインタビューを行ったオリジナル・ドキュメンタリー映像作品「芸夢 [gei・mɯ] (ゲイム)」第2弾を2022年10月22日に公開いたします。

第2弾ドキュメンタリー
「鈴木理香 ~日本のミステリーゲームの先駆者~」

ゲームとそれに関連する様々な保存活動を行うNPO法人ゲーム保存協会では、通常表に出ることのない当時のゲームの作り手にインタビューを行い、作者の側の歴史を残すため、ドキュメンタリー「芸夢 [gei・mɯ] (ゲイム)」を制作しています。第2弾のドキュメンタリーは、ゲームシナリオライター、ゲームデザイナーの鈴木理香さんにインタビューを行いました。

80年代という黎明期の国産PCゲーム制作の世界に、当時は少数であった女性のゲームデザイナーとして飛び込んだ理由、リバーヒルソフト創業についてのお話から始まります。自身の処女作発表から「J.B.ハロルドシリーズ」藤堂龍之介探偵日記「1920シリーズ」など、ミステリーアドベンチャーを手掛けるに至った経緯や苦労した点など、リバーヒルソフト時代の作品について様々な思いをお伺いしました。

後半は独立の経緯からシングでの作品、近年のスマートフォン作品についてのお話です。任天堂プラットフォームでの制作など、他では語られていないであろう興味深い内容です。そして最後にご自身の経験から、これからの時代、未来へ向けてのアドベンチャーゲーム制作についての思いを語っていただきました。撮影中、鈴木さんご自身の言葉に余計な演出などは一切行わず、お話いただいた内容をそのまま映像としております。
映像には魅力的なゲームシーンや福岡を中心としたロケーション撮影、ゲーム制作に使用された資料の映像などを多く含み、非常に見応えのあるものに仕上がっております。

ドキュメンタリーは2022年10月22日(土)22時にYouTubeプレミアム配信を行います。当日はぜひリアルタイムで参加いただき、コメントでイベントを盛り上げましょう。
クリエイターから見たゲームの歴史を残す活動の一つとして、ぜひたくさんの方にご視聴いただけますと幸いです。

ティザー動画

 

鈴木理香(すずき りか)氏 プロフィール
福岡県出身。1983年、福岡にて株式会社リバーヒルソフトを岡崎一博氏とともに創業、ゲーム制作を開始する。 同社の企画、シナリオを担当し、数多くのアドベンチャーゲームを開発する。 中でもミステリーアドベンチャーゲームを得意とし、1986年にJ.B.ハロルドシリーズ第一作となる「殺人倶楽部(マーダークラブ)」を発表。 その後、「マンハッタン・レクイエム」「キス・オブ・マーダー」「D.C.コネクション」「ブルー・シカゴ・ブルース」とタイトルは続き、同社の代表シリーズとなる。 その後も複数のゲーム企画・シナリオを手掛ける中、大正時代を背景とした藤堂龍之介探偵日記シリーズとなる「琥珀色の遺言 ~西洋骨牌連続殺人事件~」 「黄金の羅針盤 ~翔洋丸桑港航路殺人事件~」を発表。1920年代の世界観が幅広い層から人気を得る。 1999年からは株式会社シングの取締役副社長へ就任。コンシューマーでも「アナザーコード」「ウィッシュルーム」などのアドベンチャーゲームの開発を経て、 現在は株式会社ベルウッド 代表取締役に就任。

Web動画概要

芸夢 [gei·mɯ] ファイル #2
鈴木理香 ~日本のミステリーゲームの先駆者〜

公開場所:ゲーム保存協会 Youtube チャンネル内
https://www.youtube.com/c/GamePreservationSociety
動画時間:約36分(日本語字幕・英語字幕対応)
出演:鈴木理香、ゲーム保存協会メンバー(ルドン、福田、岩崎)
監督:アレックス・カ
公開日:2022年10月22日(土)22時 YouTubeプレミアム配信

今回のドキュメンタリー映像は非営利保存活動及びゲームの歴史に関する啓蒙活動というNPO法人の非営利事業の一環として行われるもので、外国語字幕を付けて、まだ日本のゲームの歴史について知らない海外の人々にも広く見てもらえるよう、完全無料で公開いたします。
こちらのドキュメンタリーは、当協会をご支援いただいているサポーター会員の皆さまからのご支援ご寄付により、制作されました。取り組みを応援くださっている皆さまに、改めて心よりお礼申し上げます。
今後もこうしたドキュメンタリーを見たいと希望される方は、ぜひゲーム保存協会のサポーターにご参加ください。みなさまから頂戴します会費やご寄付が、次の作品の制作費となります。

NPO法人 ゲーム保存協会について

ゲーム保存協会は、ゲーム保存に関する専門技術や知識を備えた有志らによって運営されているNPOです。私たちはゲームを文化財としてとらえ、ゲーム文化を未来に伝えるために活動を行っています。
ゲーム保存協会は、主に80年代のデジタルゲーム(パソコン、コンシューマー、アーケード)を中心に、様々なバックグラウンドを持ったメンバーがジャンルを超えて知識を共有し、アクティヴィティに従事しています。
膨大な資料と専門的で特殊な問題を抱えたゲーム文化の保護と継承は、一人の人間の力ではやり遂げることができません。よりオープンに活動情報を公開し、立場を問わずゲーム保存に関心を持つ多くの人と協力する必要があります。大切な文化とその資料を未来に残すため、私たちは全力で取り組んでいます。
ホームページ:
https://www.gamepres.org/

あわせてお楽しみください
―鈴木理香さんゲストのストリーミング配信(2022年4月)

2021年度事業報告ニュースレターvol.18発行のお知らせ

日頃より当協会をご支援いただき、誠にありがとうございます。

最新号のニュースレターGPS News  vol.18を発行しましたのでお知らせします。
2021年7月で2021年度の活動を終え、2021年度の活動報告・会計報告、2022年度の活動計画のレターとなっております。

2021年度は設立10年目の節目を迎え、文化庁アーカイブ事業などの保存活動はもちろん、YouTube配信やチャリティーオークションなど、初の試みもありました。
チャリティーオークションのきっかけとなった、工画堂スタジオ 谷社長からの10周年達成のメッセージも頂戴しておりますので、ぜひご覧ください。

→デジタル図書館・事業報告はこちら

会員以外の方もご覧いただけますので、ゲーム保存活動への興味、関心を持っている知人の方がいましたら、当協会の活動をぜひシェアしていただけますと幸いです。
皆さまにご支援いただけるよう活動を継続してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。


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