日本ファルコム様からゲーム資料を寄贈いただきました

1981年創業から、日本の80年代マイコンブームのゲーム人気を牽引し、現在も多くのファンを魅了し続けている
日本ファルコム株式会社様より、このたびゲーム関連の資料を当協会へ寄贈いただきましたので、ご報告いたします。

本社オフィス引っ越しに伴い倉庫も整理されたということで、以前よりお声がけいただき、9月末に寄贈品を無事受領いたしました。
改めて日本ファルコム様、この度はご寄贈ありがとうございました。

2017年4月にもファルコム様より80年代PCゲーム黄金期のユーザーサポート用のフロッピーディスクを寄贈いただいておりましたが、
今回その量は、なんと段ボール15箱!


メンバーが本部で仕分け・リスト化作業をしておりますが、海外言語、バージョン違い、小物など種類と数が多く…
数日かかっても、未だ終わっておりません(笑)。(お待たせして申し訳ありません!)

→2017年 ファルコム様 寄贈の記事はこちら

寄贈いただいた内容としては、Windows用PCゲームソフト、他社移植のコンシューマゲームソフト、海外移植PC、コンシューマゲームソフト、音楽カセットテープ・CD、メディアミックス化された漫画や資料・攻略本など多岐に渡ります。

国内コンシューマ移植作品。ドラゴンスレイヤーなど貴重な品も

 

海外・日本のコンシューマゲーム移植作品

 

Windowsゲームも全て未開封、CD-ROM/DVD-ROMのバージョン違い

往年のゲームタイトルだけではなく、近年のイースや英雄伝説・軌跡シリーズまで時代的にも幅広いものでした。
また社内サンプルソフトなど、大変貴重なものも入っておりました。

SFCぽっぷるメイルは社内サンプルの手プラが貼られていのがわかる

今回、特に多かったのが、海外版の貴重なゲームソフトです。
中国・韓国の他、ヨーロッパ、アメリカ、ドイツなど、ファルコム様が長年世界中のファンから愛されていたことが良く伝わります。

海外のIBM-PC版。メディアはもちろんフロッピーディスク。右上の韓国版イース2はオリジナル制作

イースは以前より海外で人気が高く、PC/コンシューマでも展開されている

 

近年発売されたゲーム作品の海外移植版もすべて未開封で素晴らしく良い状態

ゲーム・資料の寄贈について

以前より、ゲームメーカー企業様より、
「自社のゲームを保管し、会社として残していきたいが、管理リソースもスペースもないため、どうしたらいいかわからない」
という声をよくお聞きしております。
当協会でも、ゲームを作る側である企業様から当協会に対する信頼に応え、協力体制を組んで、1つでも多くのゲーム資料を保存していければと考えております。

もし、寄贈をご検討されている企業様がいらっしゃいましたら、寄贈専用ページからぜひお問い合わせください。
また個人の方でも自宅のコレクションを当協会の活動に役立てて欲しい方がいらっしゃいましたら、ご連絡ください。

→ゲーム・資料の寄贈のご案内はこちら

資料の保管について

今回、ファルコムさまから寄贈いただいたものは、多くが未開封など状態が大変良く、本部アーカイブ室にて保管されることになります。
当協会の専用アーカイブ室は温度と湿度を365日管理し、次世代に伝えて行けるよう現物を保管します。
さらに、劣化によるデータの完全消失を防ぐため、専用機器を使いフロッピーの中身をデジタル化。2段階の保存作業で資料の消滅を防ぎます。

このアーカイブ室の維持は、サポーター会員の皆さまからの会費によって賄われており、多くの管理・維持費がかかっているのが現状です。
ぜひこの貴重なゲーム・資料を未来に遺していくために、個人・法人問わず、少しでも多くの皆さんからのご支援をお待ちしております。
→サポーター登録はこちら

現在、サポーター会員になられている方につきましては、口数の変更や、毎月応援する形の支援もできますので、
マイページの「支払い関連の管理」から手続きいただけますので、ご検討いただける方はぜひよろしくお願いいたします。

当協会メンバー一同、真摯に活動に取り組んでまいりますので、
今後ともみなさまのご支援をよろしくお願いいたします!

 

Falcom Donation

ファルコム黄金期の歴史的資料を寄贈いただきました

日本マイコンブーム時代から現在まで、良質なゲームを作り続ける老舗メーカーの日本ファルコム株式会社様。このたび、80年代のPCゲーム黄金期にファルコム社内で活躍したというユーザーサポート用フロッピーディスクのデットストック一式を寄贈いただきました。
 

受け取った宝箱を開ける

丁寧な梱包を掘り出す

当協会に今回寄贈されたディスクは、今年発売から30周年を迎えるイースをはじめとしたフロッピー計262枚。これらのディスクは、ゲームを買ったユーザーが初期不良やバグなどの問題でゲームを通常通りに遊べなかった際、交換に配られたものです。つまりどのタイトルも全ての問題を修正した最終版データが記録されています。また、交換用の新品ですから、全てユーザーによるデータのセーブがない書き込みなしの状態です。
 

交換用の初期のイースのディスクたち

貴重な資料で緊張感が高まる

日本ファルコム株式会社様といえば、魅力的なゲームを作っているだけでなく、そうした社内の歴史も大切にしているというイメージがありますが、今回寄贈いただいたディスクも、社内できちんと保管されていたことが伝わってくる大変良好な状態です。日本のゲーム史を盛り上げてきたファルコムの貴重な歴史資料として、262枚のディスクたちは今後、ゲーム保存協会のアーカイブ室の中で長期保存されます。
 

円盤の表面のカビ状態をチェック

5.25インチ専用の保存容器

当協会のアーカイブ室は温度と湿度を365日管理し、日光や磁気など資料を痛める危険性のあるものを排除した専門ルームです。資料の劣化を抑えるために株式会社資料保存器材様と開発したフロッピーディスク専用保存容器の中に資料を移し、次世代に伝えて行けるよう現物を保管します。さらに、劣化によるデータの完全消失を防ぐため、専用機器を使いフロッピーの中身をデジタル化。2段階の保存作業で資料の消滅を防ぎます。
 

一枚一枚をQRコードでDBに登録する

媒体専用アーカイブ室の様子

今回の寄贈は、私たちにとってとても意味のあることです。ゲームを作る側である日本ファルコム株式会社様からの当協会の活動に対する信頼にしっかり答えていけるよう、これからも1日でも長く、そして1つでも多くの歴史資料を保存していきたいと思います。
 
アーカイブ室は現在、一般公開に向けての準備中です。ゲームの歴史を学ぶ研究者や、次世代のクリエイターのために活きたアーカイブを目指し全力で活動していますが、まだまだ準備にかかる人や物資が足りない状況です。1万点以上の80~90年代PCゲームソフトを保管するアーカイブ室、一般公開を実現するには皆さんからのご支援ご協力が必要です。ぜひ活動にご参加ください。
 
サポーター登録へ
 
ゲーム保存協会 ルドン
 
撮影 ニコラ・ダティッシュ(Nicolas DATICHE

Miraikan Gamepres

企画展GAME ON特別フォーラム「どう残すか~技術と体験のアーカイブ」

初夏の風もさわやかな今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日は、来る5月20日金曜日に開催される日本科学未来館「GAME ON」特別フォーラム「どう残すか~技術と体験のアーカイブ」への出演告知をさせていただきます。
このイベントは現在同館で開催中の企画展GAME ONに付随する催しです。
なぜゲームを残す必要があるのか、どうやって残せばよいのか、というゲーム保存の基本問題と向き合うフォーラムで、現在この国で行われているゲーム保存の状況を確認する機会となります。
パネリストは現在、ゲーム保存活動に関わる代表者が揃い、ゲーム研究、そして保存についての意見交換がなされる予定です。

【出演者】
上村雅之(立命館大学 映像学部 客員教授/ゲーム研究センター センター長)
桶田大介(弁護士/マンガ・アニメ・ゲームに関する議員連盟アドバイザー)
辻哲朗(日本ゲーム博物館 館長)
中村伊知哉(CiP協議会 理事長)
細井浩一(立命館大学 映像学部/ゲーム研究センター 教授)
柳与志夫(東京大学大学院情報学環 特任教授)
ルドン・ジョゼフ(NPO法人ゲーム保存協会 理事長)

ゲーム保存の難しさ、問題点など第一線で動く研究者らの声を直接聞ける貴重な機会です。
文化としての地位の低さや資料散逸の状況から「現代の浮世絵」ともいえるゲーム、この魅力的な文化財の未来を知るイベントです。

開催日時2016年5月20日(金)14:00~16:00 (受付・開場:13:30~)
開催場所日本科学未来館 7階 イノベーションホール
参加費:無料
お申し込み:必要(定員50人まで)

フォーラム詳細は以下のリンクより:
http://www.miraikan.jst.go.jp/event/1604141619827.html