Yōichi MIYAJI

宮路 洋一(みやじ よういち)
1963年生まれ
企画・プロデューサー・プログラマー他

デビュー作:
PC-6001 AXシリーズ(アスキー)1982~1985年

主な作品:
テグザー(ゲームアーツ)1985年
ぎゅわんぶらぁ自己中心派(ゲームアーツ)1987年
グランディア(ゲームアーツ)1997年
ガンダムネットワークオペレーション(バンダイ)2002年


本人からのメッセージ:
ゲームを芸術文化まで高めたい!との想いからゲームアーツを1985年に設立しました。21歳の時です。秋葉原時代のアマチュアゲーム制作者の時代を含めると、ゲーム産業に身を投じてからすでに40年の時間が経ちました。
私は多くのゲームを製作してきましたが、その歴史は、コンピュータの進化と共にありました。当時、特に私が興味を持っていたのは、大容量化の上でどんなゲームが表現できるか?という事と、ネットワークを利用したゲームです。
大容量化はCDの登場(1985年に規格が発表)で現実化が見えてきていました。大容量で表現の豊かになったゲームの未来は、小説(本)、漫画、映画などに続いて、必ず芸術文化産業まで昇華されると夢見ておりました。

現在、容量はネットワークの発達もあり、無限と言えるレベルになりました。表現も豊かになり、ゲームはクリエーターが自由に表現できる媒体として手段となりました。
しかし、現在のゲームは残念ながら似たようなゲームが多く、表現の自由を手に入れた割には多様性が少ないように思います。

そんな中、インディーズゲームの分野でオールドゲームが見直され、そのユニークなゲーム性を現在の表現で作られた作品が花開きつつあります。当時は表現を制限されていたからこそ、凝縮し、表現したい事を突き詰めた良い作品が多数ありました。そういった中でこれからのゲーム業界の発展のためにも、失われつつある過去のユニークで偉大なゲーム作品を後世に残していく作業は意味深い事となります。

ゲーム保存協会の皆様にはこれからもますます、世界のゲーム文化の発展のためご尽力いただけることを切に願います。


略歴:
1970年代後半、秋葉原のショップに出入りしていたパソコン少年であった。そこからアルバイトを経てアプリケーションの移植等を行うようになり、後に株式会社アスキーにてPC-6001・MSX等のソフトを製作。1985年に弟の武氏と共に株式会社ゲームアーツを設立。ゲームアーツ初期は「テグザー」「キュービーパニック」を始めとし、「ぎゅわんぶらぁ自己中心派」などPCにて作品を多数リリース。後にセガを中心としたコンシューマ機種に移行し「LUNAR」「グランディア」「ガングリフォン」等のシリーズを手がける。「大乱闘スマッシュブラザーズ」の開発プロデュース後にゲームアーツを退社、現在は株式会社ジークゲームズ代表取締役社長。


ゲーム作品:
【代表作】
テグザー
ぎゅわんぶらぁ自己中心派
SX-2 〔ドイツアフリカ装甲軍団〕
グランディア
ガンダムネットワークオペレーション
LUNAR ザ・シルバースター
LUNAR エターナルブルー
ガングリフォン
鄭問之三國誌


写真:Nicolas DATICHE