Yūichi TOYAMA

外山 雄一(とやま ゆういち)

1967年、長崎県出身
プログラマー
ゲームプロデューサー、ディレクター

デビュー作:
VILZAM「ヴィルザム」(雑誌「ログイン」掲載)1985年

主な作品:
ヘルツォーク(テクノソフト)1988年
武者アレスタ(コンパイル)1990年
スプリガン mark2(コンパイル)1992年
魔法大作戦 (ライジング)1993年
蒼穹紅蓮隊 (ライジング)1996年


本人からのメッセージ:
人と人を結び付けるゲーム。その保存は人の繋がりを後世に遺すこと。

ビデオゲームに限ったことではありませんが、著作物は人と人を結び付ける力があります。開発者とプレイヤー、プレイヤーどうし、開発者どうしがゲームを通じて交流し、それが新たな流れを産み出します。現在、市場を賑わせている最新作も、過去に作られたゲームを何かしらベースにしていますし、そんな新作もいつしか過去作になります。そうして無数に生み出されるゲームを全て保存することは不可能ですが、保存する人がいないとゲームは消えて行く一方です。

映像や音楽の保存も決して簡単ではありませんが、ビデオゲームの完全な保存にはメディアや動作環境の維持が必要で、さらに難しいのが現実です。ビデオゲームの歴史を記録し、保存する活動もあちこちで行われていますし、それも重要なのですが、人の記憶は時と共に変化してしまい、記録した時点で違っていることもあります。このため、ゲームのデジタルな情報をそのままの形で保存する活動には大きな意味があります。

あるゲームのDISCの中に開発者が残した「いつか私の作ったゲームが、貴方の人生を少しでも狂わせられるように」という一文がありました。本当にゲームで人生を狂わせては元も子もありませんが、皆さんにも自分の人生を変えたゲームがあると思いますし、そうしたゲームが世の中から消えてしまうことは悲しい筈です。プレイヤーや開発者、ゲームに関わる人々の人生が、少しでもゲームによって良い方向に変わり、そのゲームが出来るだけ長くこの世に残ることを祈ります。ゲーム保存協会の活動は、そんな人と人を結び付けるゲームを保存すること、すなわち人の繋がりを後世に遺すことだと理解し、応援しています。


略歴:
テクノソフトのアルバイトとしてMSX版「雀友」のROM化作業の後入社、「D’」(ディーダッシュ)、「ヘルツォーク」、「新九玉伝」、「フィードバック」(MSX2)を手がけた後、コンパイルに入社。「武者アレスタ」(メガドライブ)、「精霊戦士スプリガン」「スプリガン mark2」(PCエンジン)の開発に関わる。
その後ライジングに移籍、「魔法大作戦」シリーズや「蒼穹紅蓮隊」を手がけている。現在はタイトーに在籍、「スペースインベーダー インヴィンシブルコレクション」等のディレクターとして活躍している。


ゲーム作品:
スペースウォーズ (雑誌「ログイン」1986年4月号掲載)
雀友<MSX版移植>
新九玉伝<MSX2版移植>
ディーダッシュ(D’)
ヘルツォーク(HERZOG)
フィードバック(FEEDBACK)
武者アレスタ
精霊戦士スプリガン
スプリガン mark2
魔法大作戦
疾風魔法大作戦
蒼穹紅蓮隊

【タイトー入社後のディレクション作品】
ダライアス コズミックコレクション 2019年
スペースインベーダー インヴィンシブルコレクション 2020年
ダライアス コズミックリベレーション 2021年


写真:Nicolas DATICHE