ボードメンバーからのメッセージ
大好きなゲーム作品、文化を未来に残したいみなさまへ
ゲーム保存協会は、ゲーム保存技術や知識を備えた有志らによって活動しています。しかし、膨大な資料と専門的で特殊な問題を抱えたゲームの保存は、一人の人間の力ではやり遂げることができません。
今もなお、みなさま一人一人のご支援が必要です。
私たちと一緒にゲーム保存の取り組みに参加してみませんか。
ゲーム保存協会の理事長を務めます、ルドン ジョゼフと申します。
幼い頃より80年代の日本のゲームの歴史に魅了され、その貴重な文化財を護り継ぐ取り組みがしたいという気持ちでゲーム保存協会を立ち上げました。
絵画や映画のように、ゲームも未来に残すべき立派な文化です。
残念なことに、日本ではゲームを文化財として扱い、その歴史的資料を保護していこうとする人はまだまだ少数派です。
70年代以降、海外にも影響を与える素晴らしい創意工夫に満ちたゲームを生んだ日本ですが、その立派な歴史を日本国内の多くの人は知らされることもなく、文化的資料としてこれらを保存する活動も充実しているとはいえません。私たちの文化を未来に残すためには、まず私たち自身が動きださなければなりません。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、ゲームには音楽や美術にはない「メディアの劣化」という恐ろしい現実があります。文化として保存するために今何かしなければ、資料は劣化して二度と元には戻らず、永遠に失われてしまいます。
海外ではゲーム文化資料保存の取り組みがすでに存在しています。
ゲーム保存協会も、ボランティアメンバーらの力で、ゲームを文化として将来に残すための様々な活動を進めて行きたいと思っています。
目下問題となるのは、日本国内での資料保存に関する意識形成と、実際の作業に取り組む人員、そして散逸してしまった脆弱なゲーム資料の確保です。
私は日本の歴史を、ここ日本で、守り、残したいと強く願っています。
既に同じような取り組みをされてきた方、ゲーム文化の保存に関心があり助力をいただける方、ゲームのために何かできるかもしれないと考えていらっしゃる方、一人ではできないことでも多くの人と協力すれば可能になることがありますので、ゲーム保存協会と一緒に活動していただける方は、ぜひお気軽にご連絡をください。
力を合わせて70~90年代の魅力的なゲームを未来の子供たちに伝えて行きましょう。
どうぞよろしくお願いいたします。
はじめまして。
ゲーム保存協会 副理事長の福田です。
当協会のページをご覧いただいている方ということはゲームが好きですよね?
友人の家に集まって、わいわい言いながらやっていたゲーム、雑誌のプログラムを必死に打ち込んでいたあの頃、頑張って貯めたお小遣いで購入したけど残念なゲーム。
そのような思い出のあるゲームも、適切な保存方法で保存していなければ、時間と共に消滅するだけです。
では、ディスクなどをデジタル保存するだけでいいのでしょうか?
経年劣化で失われるものは媒体だけではありません。
私は主に過去の機体の保守やデータのマイグレーション(フロッピーディスクやテープのデジタル化など)とその実機での再使用などに関して、研究、開発を行いたいと思っています。
情報も次々に消滅していってしまっていますので、少しでも多くの皆さんの協力が必要と考えています。
当時の開発に携わっていた方、今現在その分野で活躍している方などでなくても、「ゲーム、好きだったよね」ということだけで十分です。
「ゲームを保存すること」に取り組んでいきます。
よろしくお願いいたします。
ゲーム保存協会で理事を務めます、岩崎浩文と申します。以前から個人で古いPCの修理屋アーケード基板の修理や同人誌刊行を行ってきましたが、ゲーム保存協会と合流し、将来に渡り持続可能なものとして行った方が良いと考え、2021年から合流致しました。
当協会の活動はゲームの保存に焦点を当てていますが、その動作の基盤となるハードウェアも重要な要素として考えています。アーケード基板はこのハードウェアとしての専用の基板と、ソフトウェアとしてのEP-ROM等が合体した一体型として存在するものが多く、両者まとめての保存が必要な例です。しかし、その保存に関してはまだ確立された知見が不足しており、ごく少数の有志によって細々と維持されている状況です。
一部のアーケード基板はPC上のエミュレーターを使用して動作させることが可能ですが、正確性の面で問題が多く、そして1990年代以前のものに限定されています。個別タイトルの正確性や文化の継承に課題が生じています。
最近は1980年代のビデオゲームの見直しが進み、各社から現代の家庭用機種に対応した移植版が多く出ています。しかし、一部のタイトルについては前記の不完全なエミュレーターを参考に移植されたり、問題を含んだエミュレーターそのものを移植したりする再発が見られます。これは不幸な「動作の不完全性の再生産」であり、正確な保存の観点では問題があります。
一方、アーケード基板には部品の劣化や寿命の問題もあります。過酷な環境で稼働した後に倉庫に放置されたり、未修理のまま受け継がれたりしているため、部品の寿命等による故障で動作しないものが多く存在します。修理不可能な基板は部品を抜き取られ捨てられています。急速に減り続ける正常個体数に合わせ、中古市場における価格も急上昇中です。
修理技術の確立と正常動作する個体の維持が急務です。こうした活動についてご理解を頂きつつ、様々なご支援を賜れれば幸いです。
ゲーム保存協会の理事を務めております、河本と申します。
皆さんがゲーム保存に興味を持ったきっかけは何ですか?私は幼少期の頃は田舎の山間部に住み、遠出してお小遣いを握りしめ、面白いゲームや本を購入し、友達や家族で楽しむのが大好きでした。
ゲームは自分で考え、実際に動かすことであたかも異世界を体験でき、マシンから美しく奏でられる音楽やビジュアル、演出ひとつひとつに心が震えたものです。そのうち私は「これは文化であり、総合芸術なんだ」と考えるようになりました。
様々な文化や地理、歴史などに興味が広がり、大学時代には博物館学芸員の免許も取得しました。好きな文化や芸術の素晴らしさを伝えるため、役立つのではと考えたからです。
ゲーム保存協会に参画し、長年の継続活動が実に難しいと実感しました。何百年もの未来に残すためには、活動と支援が一体となり、人々が綿々と繋いでいく必要があります。一方、歴史が好きになってわかったことがあります。過去を学ぶことで、私たちはより良い未来の方向性に変えていく可能性があることです。日本で生まれた素晴らしい文化を未来に失いたくはありません。
リレーを繋ぐ人たちは、特別な技術が必要だとか、そんな括りはありません。繋ぐ思いと行動が染み渡ることで、未来に残る可能性が広がります。ぜひ、皆さまと力を合わせていければ幸いです。
ゲーム保存協会で理事を務めております、堀井直樹と申します。
幼少時代、当時放送されたものを受動的にみるだけだと思っていたブラウン管に介入でき、映った映像が自在にうごく驚き。
俗に言うブロック崩しと呼ばれるつたない絵のゲームではありましたが、画面のドットを自分の意ままにうごかせる体験に、人生を決する大きさの衝撃を受けました。
記憶の中で何度でも反芻できるインパクトをもたらした体験でしたが、改めてその本物に会いに行こう、自分で作ろうと思った時に、それが簡単ではない事に気がつきます。
ビデオゲームというものは、ビジネスとして世の中にリリースされ、プレイヤーの手によって消費され、そして消えていきます。「もののあわれ」という言葉がある様に、生まれた物は失われるのが必然であるのかもしれません。
そうかもしれませんが、ボクはそれを素直に良しとしたくないです。
必然に逆らいたいと考えます。
「人の作り出した物」を「人の手で未来に繋ぎたい」と切に思います。
人類の歴史の全体からすれば、ビデオゲームの歴史はまだほんの一部ですが、ビデオゲームは未来に残ります。
我々は微力ですが、保存活動を通じて、未来へのバトンは作り得ます。
その想いから、ゲーム保存協会の保存活動に共感し、参画しています。
まだまだ人手もリソースも十分とはいえませんが、少しでも多くのビデオゲームを、ビデオゲームから生まれる体験を残したいと我々は考え、そして行動しています。
最初に立ち上がった時のはじめの1歩は、もっともっとちっぽけな1歩でした。
ちっぽけな1歩だったかもしれません。ですが、途方もなく大変で困難な計画に立ち向かい、行動した、大切な一歩でした。
そこからずっと、ゲーム保存協会はひたすら1歩1歩を積み重ねていきました。
これからもその1歩を重ねていきます。
一緒に歩み、未来へのバトンを作っていけるよう、みなさまの応援よろしくおねがいします。
ゲーム保存協会の理事、佐藤 裕治と申します。
twitterではORION80というハンドルネームで活動しています。
テレビゲームは、いまや全世界的にも、大変な盛り上がりを見せています。
オンラインゲーム、スマホゲーム、e-sports、VR。
最新の技術を使ったテレビゲームの人気、その勢いは留まることを知りません。
そしてまた同時に、レトロゲームに対する人々の興味も高まりつつあり、昔の数少ないゲームパッケージや書籍は高値で取引きされているなど、ファンの大変な熱量を感じます。
私は、このような動きを目の当たりにして、近年、ようやく人々がテレビゲームを「文化」として受け入れ始めたような気がしています。
今後もテレビゲームは技術革新を経て、さまざまなメーカーやクリエイターの英知が集結し、全世界のプレイヤーのフィードバックを得て、未来の人々の娯楽として成り立っていく。
それは、より「文化」としての側面が強くなっていくものと確信しています。
体系立ったデータの保存とその分類、また実際のメディアやパッケージ、説明書の保存は、テレビゲームを「文化」として保存し、後世に残す上では不可欠です。
それらの保存活動を行っていく集団、それがゲーム保存協会の役割だと思っています。
テレビゲームは、私の人生の中で最大級の楽しみや感動を与えてくれました。
今度は私がテレビゲームに恩返しをする番です。
同年代・若者・そして未来のテレビゲームのファンにとって、テレビゲームのルーツとはどんな物だったのかを形として残し、また当時のプレイヤーとしての体験を残し、伝えていくことで、テレビゲームの知識やその歴史が、古今東西および未来の人々の理解、および研究の一助になれば、幸いです。
私たちの活動は、サポーター会員のみなさま並びに、ゲーム保存協会にかかわる全ての人たちの熱き情熱に支えられています。情熱への熱量は、多ければ多いほど私たちゲーム保存協会の、理想とする活動が加速していくでしょう。
みなさんも、ぜひ私たちと一緒に活動していきませんか。
「やりがい」、とてもありますよ!