サイクロプスクラッシャー&ウォーターマン


ポニーより1983年12月に発売(8001mk2版)


ゲームの特徴

この時期、ポニーからコンテストを通して次々と発売されていたゲームの一つです。この製品は2つのゲームを1つのパッケージとして発売されていました。どちらも作者はロードス(RHODUS)という人だと思われます。ウォーターマンの方にはタイトル画面にMATSUEという名前があり、協力者もしくはロードス氏の本名と考えられます。両ゲームとも穴を掘って敵を落として倒すというゲームで、見方が縦か横かという違いだけでほとんど同じようなゲームです。この時期、ポニーは第2回ゲームコンテストを行っており(入選作品として「ペンギンビレッジ」などがあります)、そのコンテストの入選作品または第一回の入選作品とも考えられますが、資料がなくはっきりとはわかりません。(持ち込みの可能性が強い)。発売時期はPC8001mk2版が83年12月なので、それに前後して88版が発売されたと考えられます。


サイクロプスクラッシャー

サイクロプスクラッシャーは、いわば「横画面の平安京エイリアン」です。プレイヤーは上下左右に画面を動き回り、スペースキーを押してジャンプして床に穴を掘ります。床は少しずつ壊れています。そして何回かジャンプすると床に穴が空くので、下の敵めがけて落ちると、敵を倒すことができます。また、敵がその穴から落ちると気絶状態になり、そこに自分が飛び降りることによって倒すこともできます。穴に敵が2匹や3匹たまったところで落ちるとまとめて倒すことも可能です。

画面中央にエレベーターがあります。エレベーターは上下に勝手に動いており、その場にいるときにエレベータがくると、勝手に乗ってしまいます。他の階に移動するために使いますが、時々敵もエレベータに乗ることがあります。気をつけないといけないことは、エレベーターが他の階に移動したときに隣にモンスターがいると突然やられてしまうことがあるということです。このゲーム見た目はスペースパニック+エレベーターアクションっぽい(この時期まだエレベーターアクションは発売されていなかったですが・・)のですが、やってみると自分が落ちて倒すというアイデアがなかなか光っています。


ウォーターマン



ウォーターマンは一転して日本風。タイトル画面にいきなり日本のお城が登場します。内容は画面をみてわかるとおり、ほぼ平安京エイリアンに近く、スペースキーで「水溜まり」を作って、そこにはまったエイリアンを倒すゲームです。エイリアンが水溜まりにはまったら、さらに水を加えてたおします。エイリアンは水に弱いという設定のようです。画面の端っこに「現在持っている水の量」が、並んだバケツ(88版では単なる水のかたまり)によって表示され、水が切れたら自分の陣地へ水を補給に行く必要があるというフィーチャーがあります。また、お城にモンスターが突入してしまうといきなりゲームオーバーになってしまいます。タンクバタリアンのようです。やられるとプレーヤーがなぜかモンスターに十字架をかざして命乞いをします。


さてこの類似した2つのゲーム、一本で2つのゲームで、買って得をしたと思うのか、ただ縦と横が変わっただけと怒るかはみなさんのご判断ということで。

文章、写真協力:杜松様(ありがとうございました!)


「サイクロプスクラッシャー&ウォーターマン」に関連するすべての画面写真、パッケージ写真の著作権はポニーキャニオンに帰属します。