ザナドゥ by 市川氏


日本ファルコムより1985年10月に発売


ザナドゥ登場

 1985年、日本のパソコンゲーム界を揺るがす一本のゲームが誕生した。日本ファルコムから発売されたそのゲームは、最終的に40万本というパソコンゲーム史上では異例の大ヒットとなった。このゲームのヒットで同社は一躍有名になり、パソコンゲーム界に不動の地位を得たのである。そのゲームの名はまさしく桃源郷の世界…ザナドゥと言った。


ザナドゥ対談してみようかねぇ…ごほごほ(意味なく病弱)

A:謎の語り屋からて氏

B:謎のぽっくり屋店員



A:てなわけでザナドゥの対談なんだな。

B:とはいっても今更われわれが語る必要があるんでしょうかねぇ?すでに雑誌などで語られ過ぎたと言っても過言じゃないし、このゲームの素晴らしさを我々ごときが語って良いものか…。

A:うむ、このCDの連絡先にウィルスメールが殺到したらそれは我々のせいかもしれんな…。

B:下手なことは言えませんね…。

A:よし、このゲームは最高。文句なし!あ~終わった終わった、帰るべ。

B:ちょっとちょっと!帰るべ、じゃないでしょ~が!まだ何も言ってないじゃないですか!

A:い~んだよ。ゲーム批評なんてのはその人の心の中にあるもんだ。これだけ大ヒットしたゲームなら、皆の中に皆のザナドゥがあるもんだべや。

B:つまり大役のプレッシャーに負けて逃げると…。

A:ぴくっ…!き、きみぃ~、私のザナドゥ熱を甘く見ちゃいけないよ。こう見えてもザナドゥはPC-88、PC-88SR、PC-98、FM-7、FM-77、X1、X1テープ、MSX、MSX2でプレイし、クリア回数は40回は越えてるんだぞぉ!MAPや敵キャラのデータなんか全部頭に入ってるんだからね!

B:そこまでやった人も珍しいというか奇特というか…。

A:愛だ。

B:(ヒマだったんだな…)じゃあそこまでやったならこのゲームを語ってもそう文句の来るものじゃないでしょう~。いや、このゲームについて語れるのはあんたしかいない!あんたこそがキング オブ ザナドゥだ!

A:そ、そう…?じ、じゃあちょっとだけ語っちゃおうかなぁ。えへへ

B:やりましょう(これで原稿料は俺のもんだ。えへへ)


ザナドゥってとにかくカッコいい!

A:なんか前置きが随分と長かったな…。

B:いや、でもAさんの言ってた「皆それぞれのザナドゥがある」ってのがあったじゃないですか。あれは「でもって我々のザナドゥとはこうだ!」と語る前置きということで大切なものだったんじゃないかと。

A:ふむ。で、お前にとってザナドゥとはなんだ?

B:ぬぅ…いきなり難しいことを。そうですねぇ……やっぱりナイコン時代にもの凄く憧れたゲームでしたね。実際にプレイするまではまさしく夢のゲームでしたよ。イメージを凄く駆り立てられたっていうか…。それだけに買うまでに頭の中で想像がふくらんでて、その理想のゲームが自分にとってのザナドゥでしたね。で、実際にプレイしてもそのイメージと全く遜色がなかったという、まさしく自分にとっては夢のようなゲームでした。「最高にかっちょいいゲーム」。それが私にとってのザナドゥですよ。

A:甘いな…。甘すぎる!ザナドゥとはそんな単純な評価が通るゲームではない!

B:う……で、ではザナドゥとは!?

A:パソコンゲームだ。

B:さようなら…。

A:あ~ん待ってぇ~。



ザナドゥってイメージが膨らむゲームだったと思う

A:しかしなんだな。お前の言ってたようにザナドゥってのはたしかにイメージの膨らむゲームではあったな。海外ゲームでいえばウィザードリィに匹敵してた。これはなぜなんだろうな。

B:ん~自分としてはグラフィックがもうムチャクチャ味があって好きですね。店の絵なんかも凄くマッチしてたし。

A:それとイメージが膨らむのとどんな関係が…。

B:いや、画面も重要でしょう。画面の中に突起したものがなく、見事に世界だけを描いていたからイメージがしやすかったですよ。後はやっぱり自由度が高かったということ。自分で発見をして、自分で考えながら行動しなくてはいけないというシビアな部分でもありますが、それがまた良かった。

A:うん、それはあるな。いわゆるストーリーを追っていくタイプのゲームじゃなくて全ては自分に委ねられているもんな。あと、俺個人としてはその画面や自由度に加えてBGMもイメージを膨らますのに一役買っていたように思うな。さっきお前の言った突起という面でBGMもゲームの中に上手くとけ込んでいた。曲がずっと同じで、しかも目立たない感じの曲だったから。まぁFM音源のものに限定させて貰うが…。

B:そうですね。シナリオ2を考えてみると、古代氏の曲になると少し突起しているように感じたし、しかもレベルごとにBGMが違ったから全体の統一感が薄れてしまっていたように感じます。まぁこれはイメージの話とはちょっと違うけど…。

A:まぁなんというか。シナリオ1は全体に浮き出すぎているものがなく、自由度も高いから本当にその世界に入って冒険しているような気分になる点が優れていたというとこだな。世界にプレイヤーが入り込みやすい…そういうところがイメージを膨らませ易い結果になっていたと思うんだな。

B:そうそう。

A:(小声で)でもお前の気に入って店の絵な、あれウルティマの説明書の挿し絵から取ってきてると思うぞ。

B:………いえ、僕はファルコムを信じてますから。


でもって結局のとこ

A:まぁなんだかんだ話してきたけど、やっぱりザナドゥってゲームは凄かったな。

B:そうですね、はっきり言ってまだまだ全然語りきれてませんよ。

A:うむ、同感だな。しかしなんだなぁ…この対談を読み返してみるとなんとなく軽く感じてしまうのはなぜなんだろう。

B:やっぱり我々が原稿を書いたことと……しかもそれを対談形式で載せてしまったのがまずかったんじゃ…。

A:お呼びでなかったかしら…。

B:なんかモニターの前からの視線が妙に痛いんですが…。

A:帰ろうか・・。

B:うん。


オマケ。XANADU序盤戦攻略法!(PC-88版を基準)

☆注意点

1.鍵は早めに買っておく。

これは重要。自分のレベルが上がれば上がるほど鍵の値段は高くなっていく。早めに一気に買っておかないと地獄をみる。

2.敵の数は決まっている。

地上だと決まった場所に敵がいるが、4回までしか出ない。同じ敵でも1回目に出る敵と2回目に出る敵では持ってるアイテムも強さも違うので注意。この決まった数の敵から得られる経験値をいかに上手くFIGHTER経験値、WIZARD経験値に振り分けるかが重要。

3.地下レベルはシューティングゲームの面とは違う。

同じレベル内でも格段に強い敵がたまにいる。そういう敵をわざわざ自分が弱い時に闘って傷つく必要は全くない。いつでも前のレベルにも戻れるんだから。勝てない、と思った敵は自分が強くなってから戻ってきて闘うのがベスト。

ちなみに同じレベル内でも最初は弱い敵から倒していって、武器経験値を上げてからでないと勝つのは辛い。ゲームが始まってすぐは、とりあえず蜂やコウモリあたりを倒すのが良い。

4.アイテムSHOP

最初のトレーニンググラウンドでの修行を終えてLEVEL1に行こうとする時に落ちる所がある。落ちたらそこから左に5歩、右に1歩進むとアイテムSHOPが出現する。そこで”A”のアイテムを全て売って500G作り、買い物をしておくと、後々が楽である。

5.カルマ

業のこと。カルマキャラと呼ばれる善のモンスターを殺したり金もないのにセーブすると(セーブするには若干の金が必要)このカルマの値が増える。この値が1でもあるとレベルUPが出来ない。減らす為には毒を呑まなくてはならない(1個の毒でカルマの値が5減る)。

6.ロッドとグローブ

塔の中に落ちている「杖」と「手袋」は貴重なアイテム。杖は魔法のアイテムの経験値を10増やしてくれて手袋は武器の経験値を10増やしてくれる。武器も魔法も防具も全て使用経験によって強さが上がる。つまり、使い慣れた弱い武器よりも取りたての強い武器の方が最初は弱い。使っていくうちに強くなっていくが、一定の経験値以上になるとなかなか上がりにくくなるからそんな時はこのアイテムを取る。注意点としては、経験値の上がりやすい値までは(100程度)取らないようにすること。

7.戦闘中の注意点

自分も敵も攻撃を受ける場所でダメージが変わる。正面が一番防御力があり、後方は弱い。


LEVEL3までの正攻法な攻略法

■LEVEL1

 最初は蜂やコウモリを倒す。そうしてるうちにお金が375GP溜まる(CRSを100にしておくのは当然)。 そしたら魔法SHOPに行って「B」のデグニードルを購入。次に入り口に炎の敵が守ってる塔に入りショートソードを入手。塔内でショートソードとデグニードルの経験値を上げ(デグニード ルでダメージを与えてショートソードでとどめを刺す)塔から出る。次に見た目が長細い塔(近くにスケルトンがいる塔)に入りスモールシールド2つを入手。

 この時点でもう結構強くなってるから、スケルトン以外の敵をバシバシ倒しお金を3750GP溜める。そしたら鎧屋でスケールアーマーを購入する(これで格段に強くなる)。スケールアーマーを纏うとスケルトンにもダメージを受けなくなるから4回目に出現するスケルトンを倒してペンダントを入手。

 それをケーブの前で使用するとキャラクタークラスが1のままでも次の LEVELに行く扉が開く。この時点で1870GPが溜まってたら武器の店に行きロングソードを購入しておく。

#LEVEL1補足

 炎の敵は4回目に出てくるのはとんでもなく強いから城の前にいるものは絶対に3回以上倒さないこと。この時点で4回目の炎に勝つには水の魔法を使うしかない。

■LEVEL2

 ケーブを出たらザリガニみたいな敵をまず倒しゴールドとFOODを溜める。そしたら何もせずに次の LEVELに行くケーブを探しLEVEL3にいきなり行く(このケーブはワープを使わないと行けないので少しみつかりにくい)。LEVEL3に行く時も同じくペンダントを使用する。

■LEVEL3

 ケーブを出たら左側にあるリザードマンが守っている塔に入り+1スモールシールドを手に入れる。シールドがおいてある部屋にいるオバケみたいなモンスターはカルマキャラなので絶対に殺してはいけない。上手く避ける。取ったらその部屋から出てシールドを纏う。そしたら再びオバケのいる部屋に入り攻撃を受けまくりシールドとスケールアーマーの経験値を上げる。HPがやばくなったらレッドポーションを使用して回復する(これでレッドポーションの経験値も上がる)。これで相当強くなる。ついでにこの LEVEL内にいるなめくじのモンスターを倒して「マジックボトル」を奪う。

■LEVEL2

 LEVEL3ではそれ以上何もしないでLEVEL2に戻る。LEVEL2のザリガニとタコを徹底的に倒してGOLDをガンガンに稼ぐ。何がなんでも10,000GP溜める(それまでにあまっている武器、防具も全て売ってお金を作る)。10000GP が溜まったら再びLEVEL1に戻る。

■LEVEL1

 LEVEL1に戻ってきたら店の前に行き(なぜLEVEL1に来たかというとわかりにくいLEVEL2で店を探すより簡単なLEVEL1で店に行った方がよい)鍵の店に行く。鍵の店の前でLEVEL3で手に入れたマジックボトルを使用。このアイテムと使うとCHR(この数値が高いほど買い物が安くなる)が2倍になるのでそれで鍵を 200個購入する(買える最高数値。初期設定でCHRが 100なら鍵一個につき50GPで買える)。ちなみにこの間は一回もキャラクタークラスをあげてはいけない(上げると鍵の値段がどんどん上がり取り返しがつかなくなる)。

 鍵を購入したらテンプルに入り一気にキャラクタークラスを上げる。この時点でLEVEL2のザリガニから入手したFOODをかなり持ってるはずなのでたいして苦にならないはず。キャラクタークラスを上げるだけ上げたら炎の敵のいる塔に入り最初のデカキャラを倒す。結構簡単に倒せるはず。倒したらハンマーが手に入り、STRが10上がる。

#補足

 LEVEL1ではいくつかマントが手に入るがこれは極力使ってはいけない。マントは入手しずらい上に重要なアイテムなのである。

■とりあえずここまで

 これが私がやっている正攻法な序盤戦の攻略法です。皆さんそれぞれのやり方があると思いますので、参考程度と受け取ってください。正攻法的な攻略法でも(いわゆるアイテムSHOPを利用しないやり方)もっと効率的なやり方があるとは思いますので「俺のやり方のほうがもっと良いぞ!」と言う方もいらっしゃると思いますが、その点はあくまで個人的なものということでご容赦ください。


<文章 市川氏>


ザナドゥに関連するすべての画面写真、パッケージ写真の著作権は株式会社日本ファルコムに帰属します。