ポッキー by 市川氏

ポニーテールソフトより1989年1月に発売

ポッキー登場

　私はＨゲームには疎い方であるが、例外もある。この「ポッキー」もその例外の一つであり（例外が１００個くらいあるんだろうってのは無しね）、私の青春の睡眠時間を犠牲にしてやりこんだ名作なのである。

　ポッキー…おおう、なんて淫靡な響き。学園物、セーラー服、むちむちプリン（死語）な女の子達、恋、そして！！パンティ争奪戦という凄まじい内容をひっさげて、今、あなたの息子は猛牛と化す！！モーモー！！

ポッキー対談してみようかねぇ…ごほごほ（意味なく病弱）

Ａ：：謎の語り屋からて氏

Ｂ：：謎のぽっくり屋店員

Ａ： ポッキーでボッキー！！！

Ｂ：　………じゃそういうことで。明日も早いですから。

Ａ：　ちょ、ちょっと待ちんしゃい。今回おれたちが語るゲームはＨゲームだぞ? 　今日はとことんまであっちの世界に行こうではないか。

Ｂ：　どんな世界ですかそれは…。僕をＡさんみたいな変態と一緒にしないでください。

Ａ：　ぴくぅ！ほう～…じゃあお前はＨゲームをやったことがないと言うのだな？

Ｂ：　まぁ無くはないですけどねぇ。

Ａ：　一番最初にやったＨゲームは？

Ｂ：　ポッキーです。

Ａ：　一番好きなＨゲームは？

Ｂ：　ポッキーです。

Ａ：　よし行こう。

Ｂ：　ふふ、僕についてこれるかな…？

Ａ：　お、ノってきたね。

Ｂ：　うひひひひひひ…。みゆき～美紀～くるみ～

Ａ：　……逝こうと言った覚えはないんだが。

＊萌え萌え～

Ｂ：　………（正気に戻った）

Ａ：　おかえり。

Ｂ：　しかしこのゲームよく出来てましたよねぇ。

Ａ：　そこで何事もなかったかのように話を進めるか(笑)

Ｂ：　え、何が？

Ａ：　本当に逝っちまってたのか…。まぁいい。このゲームについての感想を聞こうか。

Ｂ：　そうですねぇ。とりあえず毎日の睡眠時間を２時間に減らしてやりこんだゲームですからねぇ。思い入れは凄いですね。

Ａ：　なんでそこまで(笑)

Ｂ：　いや、というか当時ぼくは中学生だったんですよ。だから堂々とこんなもんやるわけにはいかない(笑)　だから真夜中にムクリと起きあがって朝方までプレイして、それから部活の朝練に行ってましたから。

Ａ：　若さって凄いね…（いろんな意味で）。

Ｂ：　（照れ）

Ａ：　で、ゲーム内容の方はどうだったよ？

Ｂ：　そりゃもう良くできてましたよ。パンティ争奪戦ってだけで息子が猛牛化するのが男ってもんじゃないですか。それが楽しめるんですから…夢でしたね、夢。ドリームの世界っすよ。

Ａ：　それはただ単にお前が変態だっただけでは…。

Ｂ：　ええ、否定はしませんけどね（目つきが変）。

Ａ：　そ、そうか（逃）　でもゲーム的にも優れたものであったのは事実だよな。バランス的にもよく練り込まれたＡＤＶだったと思うよ。謎も適度だったし。みゆきちゃんは可愛いし(笑)

Ｂ：　同感っす！校舎という場所も良かったです。広さが適度だったと思うんですよ。決められたＭＡＰ内で謎とイベントが盛り込まれてるってのが僕の理想とするＡＤＶですから。

Ａ：　ま、その辺も同感。

Ｂ：　気が合いますね(笑)

Ａ：　うむ、俺もこのゲームは萌え萌えだったからな(笑)

Ｂ：　よ～し、本音が出たところでどんどん行きましょうか。

Ａ：　……いや、つい乗せられて。

Ｂ：　手遅れです。録音しておきましたから。

Ａ：　そうか、よし逝こう（開き直り）

＊きゃわゆいぞ、女の子達

Ａ：　でで、誰が一番よかったかね？（息が荒い）

Ｂ：　そりゃもう～なんといっても僕はみゆきちゃんでしたね（ハァハァ）

Ａ：　ぬ？俺はやはり美紀ちゃんだと思うのだが…。

Ｂ：　何いってんですか。今まで敵対してた女の子が最後に愛の告白をしてくるなんてありがちすぎます。定番っスよ、てーばん。やっぱ今時代はメガネっ娘ですよ。しかも、よくありがちな「メガネを取ったら可愛かった」じゃないんですよ。「メガネを掛けたらもっと可愛かった！！」これが超トレンディーっすよ。そう考えると、もの凄い時代の先取りゲームでしたね。

Ａ：　時代の先取りって…今そんなの流行ってないんだけど。

Ｂ：　これから流行るんです！

Ａ：　そ、そうか。しかしなんちゅうか、お前は定番とか言うがなぁ。そこまで言うからには現実に同じようなことがあったというわけだよな…？

Ｂ：　……体育倉庫でチョコを貰いましたよ。

Ａ：　それだけ？その後は？

Ｂ：　……それだけです（敗北）

Ａ：　やっぱ美紀ちゃんだぁ～！！萌え萌え～

Ｂ：　みゆきちゃん…うっうっ。

Ａ：　と、まぁこの辺はお互いのキャラへの感情移入度の違いだからこの辺にしておいて。他にはどんなキャラが良かった？

Ｂ：　そりゃもう、ひとみちゃん。

Ａ：　おおお！同感だ。あの娘は良かったなぁ。空手２段の娘だよな。

Ｂ：　そう！強くて可愛くて恥じらいたっぷりで………ムクムクムク（息子、猛牛と化す）。

Ａ：　うん、そうね。

Ｂ：　……なんでそんなに離れて話すんですか？

＊「ついでに」という言葉がよく似合う

Ｂ：　どーでもいいけど、ポッキーってたしか最初は同人ソフトだったんでしたっけ？

Ａ：　うん、たしかそんな話を聞いたことがあるな。その後、制作者達が会社を設立したんだっけか？(*1)

Ｂ：　さぁ…。その辺は確信がないのでなんとも言えませんけど。でも一つ言えることは、十分すぎるほどに市販ゲームの完成度を誇っていたということですね。

Ａ：　同感。というか、俺が最初にやったＨゲームである「学園物語」の１万倍は良く出来ていたゲームだったな。

Ｂ：　ああ、あのバグだらけのゲームね…(笑)

Ａ：　そう（涙）　夢と野望に燃えてドキドキしながら初めて買ったＨゲームだったのにさぁ…。最初の画面でリターンキーを押したらいきなりエンディングになっちゃったんだぞぉ！（号泣）　中学生のなけなしの小遣いをハタいたのに…。おおう…オレの心に築いた夢が、野望が、Ｈ帝国がガラガラと崩れてゆく…。

Ｂ：　（虚しすぎる…）まぁまぁ。今回はポッキーの話だからその辺にしておいて…。

Ａ：　いや、これを「学園物語」のレビューに変えさせて頂こう。

Ｂ：　あのゲームのレビューはたったそれだけですか(笑)

＊で、最後に

Ａ：　とりあえず謎よしＨよし雰囲気よしのポッキーであるが、なんか最近はＣＤ－ＲＯＭで発売されてたな。

Ｂ：　ええ、でも当時のそのまんまってのがひじょ～～～～に納得いかないんですけど。やっぱリニューアルして画面は256色、音楽もバリバリに使って発売して欲しかったですよ。今ならやっぱWindows版でさぁ。

Ａ：　まぁねぇ。俺は結局買わずに８８エミュレーターで遊んでるよ。

Ｂ：　ま、そんなとこでいつもの行きますか。

Ａ：　おう。せーの！

Ｂ：　求む！リバイバルポッキー！！キャー

Ａ：　…………

Ｂ：　ん？

Ａ：　一緒に言おうと思ったのに…（涙）

(*1)　確信度３％（当社比）。大嘘だったらごめんなさい。