88の音楽レビュー
ここでは、PC-8801で奏でられたゲーム音楽を、いろいろな人の観点からレビューしてもらった。あくまでの個人の批評として受けとめてもらいたい。
レビュー者 | 一言紹介 |
KAJA氏 | 某音楽家の方。 |
Y.ROMI | 本CD-ROM製作者。昔はX68000にてPC8801の曲をMDXというドライバ用に耳コピしまくっていた。 |
来栖氏 | 音楽家の息子だが、見事に道をはずした「懐ゲーMIDI製造機」(笑)。作るMIDIはへっぽこな上にマイナーな物が多い(笑)。 |
邪琅氏 | 成年向漫画家の人。ゲーマー。昔はFM音源いじりに燃えていた。最近ようやくMIDIに手を出すが、時代のギャップに苦しんでいる。 |
aerts氏 | FM音源の音色にこだわる「さすらいのMIDI職人」。FM音源に対する愛情はマリアナ海峡より深い(笑)。 |
たき氏 | MIDIライブラリを運営し、自作プログラムまで公開しちゃう「マイナーゲームハンター」。でも「くそげーハンター」だったりもする(笑)。 |
PI.氏 | 昔、PC8801ゲームのサウンドドライバを解析してX68000のMDXで再現していた。そのため内部構造や特徴に詳しい。 |
J.さいろー氏 | エロ小説家。その他、マンガやゲームデザインなどもやっていた。同人誌「パソゲー辞典」責任編集。 |
[会社名]
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[Arsys:アルシスソフト]ウィバーンリバイバー スタークルーザー(山中俊哉氏) ワードラゴンなど(山中俊哉氏) |
洗練されたコード使い、音色の巧さが光ります。3つのゲームそれぞれ違った色を出している所もポイント。個人的にはスタークルーザーがお薦めです。(KAJA氏) 88の音楽で最も美しいメロディラインの曲はといえば、「スタークルーザー」でしょう。メロディがしっかりしているだけでなく、サウンドボードII使用時の音色の重ねあわせ方は絶妙。パンの振りもうまくできており、音の広がりも怖いくらい。ミュージックモードに未使用曲があるのですが、これがどうして使わなかったのかと思うくらいよい曲(19番)。FM音色ではギコギコいうシンセベースの音を、音色を高低で2つ使い分けていたり、カウベルの音が妙にリアルだったり、すごいですね。 (Y.ROMI) 私は「アルシス」と言えば「ウィバーン」ですね。曲的には極々平凡(失礼)なんですが、特にあのオープニングメロディーは今も耳を離れません。もちろん、これ以降の曲の方が充実した楽曲が多いと思いますが、ゲームミュージックたるもの、印象に残ってナンボだと思ってますので。 (来栖氏) やっぱり一番は「スタークルーザー」ですが、敢えて「リバイバー」について触れましょう。「ウィバーン」が曲自体わりと平凡だったのであまり期待していなかったんですが、オープニングから度肝を抜かされました。――全体に曲数も多く、またRPGらしくバラエティーにも富んでいるこのゲームの音楽ですが、個人的には酒場の曲とか結構好きですね。あ、あとラストバトル~エンディング2曲も外せません。それから「ワードラゴン」、曲はかなり冒険していて面白かったのですが、ゲームが難しかった上に音楽モードがなく、友人の家でプレイしていた僕は聴き込むに至りませんでした。音源化もされてないのが残念です。 (邪琅氏) 基本的に音色を大事にしていて好感の持てるメーカーですが、作品の内容をしっかり把握して、それに沿った音楽を起こしているあたりは、当時のメーカーの中でも特に優れていたと思います。 中でもダントツはやはり「スタークルーザー」でしょう。宇宙空間をコンセプトにした楽曲群は、当時のSFゲームの中でもズバ抜けて雰囲気が出ており、迫力があります。このゲーム音楽の嬉しい所は、パーカッション楽器を見事に再現している所。電子的な効果音に頼らずに、アコースティックな音を大切に作られた楽曲が、宇宙空間ととても相性がイイのです。単に音色の使い方以上に、コンポーザーのセンスが光っていました。 ちなみに、サイバーパンクノリの「ワードラゴン」なんかもヘヴィメタル系の曲がマッチしていて、実験作っぽいものの、かなりがんばっていました。 (J.さいろー氏) |
[Artec:アーテック]キングブリーダー(崎元氏&岩田氏)バルバトゥスの魔女 ディガンの魔石 |
キングブリーダーは本屋で販売されたシリーズのソフトで、マイナーなゲームなので、それほど知られていなく、ゲームも割と普通のRPGなんですが、曲だけは異色です。民族調のそれまでのRPGとは全然違った毛色の曲を聴く事ができます。作曲者は崎元さんと岩田さんで、後述のスターシップランデブーや同人のリボルターと同じペアです。伝説のオウガバトルシリーズ、FFtacticsを担当しています。(KAJA氏) 「バルバトゥスの魔女」が結構曲が好きだったんですけど、これってどなたの作曲なんでしょうか? (邪琅氏) ディガンの魔石が凄く好きです。とても丁寧に作られた曲の数々はすべて1級品。ディチューンを掛けた2CHエコーの使い方がとても上手いですね~。不治の病に侵された妻を救うと言うOPからの流れにはゾゾッと来るものがあります。感動的なストーリーにぴったりの、これまた感動的な曲ばかりでした。 (aerts氏) |
[Bothtec:ボーステック]ザ・スキーム(古代氏)レリクス(クリスタルキング) パラディン ホットドッグ |
スキームは、ファルコムでYsやソーサリアンを担当した後の古代さんが、初めてADPCMを曲に、しかも高いレベルで使った事で、一気にSB2の真価を世に知らしめた逸品です。ゲームは特に面白いと思わなかったのに曲を聴きたいがためにクリアした人は数知れないはずです^^;。(KAJA氏) スキームは、ギター、オーケストラヒット、ボイスなどのさまざまなADPCMを使い、88でここまでできるということを知らしめた音楽でしょう。ディスク1枚分はADPCMに使っているのかな・・。完成度という点では抜群なんですけど、なにかに似ている曲が多い気がするのと、FM音源の音色が古代さんがファルコム時代から使っていたいわゆる「古代音色」で、これといったすごさが見られないのが残念でした。(Y.ROMI) ここは皆さん「スキーム」なんでしょうけど、SB2を持ってなかった私は「レリクス」ですか。当時は、これのオープニングを見ながら感動していたものです。 さすがは「クリキン」(笑)。後は「パラディン」のお喋りもなかなかに良かったです。「青葉」の監督してるし(笑)。 (来栖氏) 「レリクス」は僕はX1版が最初だったんですが、初めて88版を聴いた時にはあまりに曲調が違うのに驚きました(笑)。でも、後にクリスタルキングのオリジナル音源を聴いたところ、88版は結構いい感じに再現されていたのが確認できたのが嬉しかったですね。あと、「ホットドッグ」も結構印象に残ってます。エレキギターのちょっとしたカットインがいいですね。 (邪琅氏) 88後期と言えばスキームはハズせないでしょう。ステ-ジ1がスタート、そこから流れてくるBGMを初めて聴いた時は鳥肌が起ちました。ファルコムを抜けて、もう古代氏の曲は聴けないのか、と残念に思っていただけに感動もひとしお。古代式音色も満載で、なんとなくホッとしたり(笑) これを見ているほとんどの人はもう聴き飽きてると思いますけど、当時もっとも進化した88GMであったことは間違い無いです。もちろん、MIDIも作りました。 (aerts氏) ボーステックと言うより古代氏ですが、やはり「スキーム」は絶品。僕としては、フィールドやボス戦闘のBGMよりも、わずか1分程度のOP曲が衝撃的です。他のほとんどの曲はいつもの古代節の延長にありましたが、サウンドボード2の性能をいかんなく発揮したOPは音の構成も見事で、従来のゲーム音楽の流れから一気に新しい地平へと突き抜けた名曲だと思いました。ただ、そのせいで他の曲の印象がいくぶん霞んでしまったかもしれませんね。このCD欲しさにレコード屋を13件回ったのも、今はいい思い出です。 (J.さいろー氏) |
[B.P.S.]アーコンM.U.L.E. |
ミュールは、なんか記憶に強烈に残ってる曲。機械的なリズムがゲームにマッチしています。(KAJA氏) 正直BPSの音楽は印象にのこっていないのですが、唯一「アーコン」はオープニングのパイプオルガンのような音色と画面が妙で印象に残っています。(Y.ROMI) ここはもう「MULE」と「アーコン」ですね。共に友人とやりこみました。特に「MULE」は「チャカポコチャカポコ」と言ったOPを、ボ~ッと眺めてるのもなかなかにおつでGood! (来栖氏) やっぱり「ARCHON」です。全編なんだかハマる曲で、ゲーム全体としての統一感が見事でした。 (邪琅氏) 特に音源などで特徴的な事をしている会社ではないのですが、「ミュール」は作品とマッチした楽曲が心地よかったです。BGMとして主張の強すぎないのがいいですね。 (J.さいろー氏) |
[dB-Soft:デービーソフト]プロデュースらぷてっく 今夜も朝までPOWERFULまあじゃん メルルーン うっでぃぽこ |
「プロデュース」以外は明るい曲調。昔のGMは暗い曲が多かったんですが、これは逆の路線で、完成度の高い楽曲を聴く事ができます。「プロデュース」は思いっきり暗い曲調で、同じメーカーとは思えない程なんですが、これもゲームにマッチしています。(KAJA氏) 「らぷてっく」はずっと面中同じ曲が流れているので、記憶に残っているます。テンポとノリがとってもよくて、ゲームにもマッチしていたと思います。昔システムサコムの斎藤さんがX68Kでこの曲をそっくり作ったりして遊んでました。「うっでぃぽこ」のサンバの曲を先日邪琅氏から聴かせていただいたのですが、正直びっくりしました。FM音色はいまいち不鮮明な部分があるのですが、ノリは非常にいいです。(Y.ROMI) ここはなんと言っても「うっでぃぽこ」(笑)。あの、幸せがやって来そうなBGMには、心も身体もほんわかさせられましたね。 (来栖氏) ここはPSGの使い方やブラスの使い方に特徴がありますよね。ひそかにエンベロープの使い方も上手いです。――もっとも、「うっでぃ」や「パワフルまぁじゃん」はX1版の素晴らしさが際立っていたので、88版の一押しはそれらではなく「プロデュース」になりますね。88プリセット音色の出来の良さを曲調に完全に生かしていました。(邪琅氏) 「POWERFULまぁじゃん」の曲は、特に何が良いと言うわけではありませんでしたが、友達とワイワイやった事もあり、それなりに雰囲気のある曲であった様に思います。(aerts氏) 「パワフルまあじゃん」近辺の作品は、FMの音色がなんともいえない暖かさを持っていました。正直、メロディに強い印象はないのですが、音を聞けばデービーだと分かるほど。当時のデービーは全体的に牧歌的な雰囲気の作品が多かったのですが、コンポーザーさんも分かっていらっしゃる感じです。 (J.さいろー氏) |
[ENIX:エニックス]ウイングマン2(すぎやまこういち氏)ジーザス(すぎやまこういち氏) アンジェラス(すぎやまこういち氏) バーニングポイント(K.SAWA氏、土方氏) ミスティブルー(古代氏) ジーザス2(すぎやまこういち氏) ウイングマンスペシャル ガンダーラ(すぎやまこういち氏) |
ミスティーブルーはスキームを担当した古代さんの作品。残りはドラクエのすぎやまさんの作品です。共に有名ですね。ウイングマンスペシャルのシンセタムがなぜか強烈に耳に残っています^^;。今じゃ滅多に使わない音ですね。 ミスティブルーはピアノの静かな曲と、ユーロビート、ヒップホップ系の激しい曲との混成が見事でした。(KAJA氏) 「ジーザス」は音楽がゲームのクリアの鍵にもなっていたゲームなので、メロディは親しみやすいという言葉が一番ピンときますね。「すぎやま節」なんでしょう。ただ、FM音色は練りが全然ないですね・・どちらかというと「ジーザス」って効果音を非常にうまく使っていた印象の方が強かったりします。「アンジェラス」ではミュージックプログラム担当の田口氏が発奮したのかFM音色に進歩がみられます。特にサウンドボードIIを使った時の音色の重ね方は贅沢で、広がりにはびっくり(特にアルゴリズム3系の音)。この人ほどFM音色を重ねたときの音を作るのがうまかった人はいないのではないでしょうか?「エリスインジャパン」「ブライアン&エリス」が好きです。 「ジーザス2」はゲームもいまいちだったけど、曲もあんま印象に残らなかったです。最初の格納庫で流れる「ラジカセ」の曲がけっこう好きでした。しかし、最初のタムのロールは・・・すごい回し方ですね。音色は「アンジェラス」の使い回しだったのでもうちょい音色に凝ってほしかったです。 「バーニングポイント」は「熱血硬派くにお君」を作曲したK.SAWA氏だということですけど、曲調が全く違うので、とても同一人物とは思えません(笑)。ミュージックプログラマーの土方氏は当時高校生で、「告白」「13年前の真実」だけは彼の作曲だそうです。オケヒを交えたテーマミュージックは今聞いても全く褪せていない(フィナーレの曲もいい)と思います。オケヒの音やハンドクラップの音は何からサンプリングしたのか分からなくて、当時、真似して作れなかったという思い出があります。 「ミスティブルー」はすべての古代さんの曲の中では一番のお気に入りです。「スキーム」から一変してFM音色に格段の「凝り」が見られます。特に「Dancing heart」のブラスの音は当時びっくりしました(音色もさることながら、音を切るテクニック(qコマンドというのでしょうか)がおもしろい)。また、「Catch the step」のミュンミュンいうシンセの音、口笛の音、Saxの音もすごいですね。ただ、「In the morning」などに使われているコーラスがPCMだったのには騙されました(KAJAさんに言われるまでFMだと信じてました)(笑)(Y.ROMI)。 やはり「ジーザス」ですね。このBGMは、例の「ドレミファミレドミ」を手を変え品を変え聞かせようとしていたのが印象的でした。もしかすると、「耳」でゲームを解かせた初めてのゲームかもしれませんね。全体的なBGMも効果的使われておりGood!(タイムトンネルにも似たようなフィーチャーはあった) (来栖氏) ここは「ガンダーラ」を。「ジーザス」の陰に隠れてますが、かなり好きでした。音色自体はプリセット音色であまり芸を感じないものの、曲は流石のすぎやまこういち節でした。東洋風味が独特の良さを醸し出していましたが、これについては好き嫌いが分かれるようですねぇ。あと、「ライーザ」。せっかくの名曲がテンポずれして台無しだったんですが、後の88ではどうだったんでしょうか? (邪琅氏) ジーザスは内蔵音色のみで構成されたものでしたが、すぎやま氏という事も有り、何か安心して聴ける曲ばかりでした。ウイングマン2にしても同じで、不覚にもエンディングでは涙出ちゃいました(笑)すぎやま氏の中でもっとも好きなのはアンジェラス。メインテーマである、「愛のシンパシー」は最高ッ!目を閉じて聴くのが吉です。 さて、ミスティーブルーで、ここにも居ます古代氏。曲はもはや頂点を極めた彼ならではのラインナップ。古代節炸裂。オープニングの、ライブとシンクロした曲はお気に入りです。後半の「MISTY BLUE」とタイトル表示される部分のメロがゾゾーっとキます。 (aerts氏) 「バーニングポイント」の音楽は、完成度といいセンスといい、88屈指の作品の1つだと思います。メインのテーマ曲は強いインパクトを持たせ、BGM用の楽曲は耳に馴染みやすく……と、各曲の役割分担もしっかりしています。当時フュージョン主流だったゲーム音楽の中で、ジャズへのアプローチを成功させた点でも高く評価できるでしょう。中でも「デービスの店」のビブラフォンは必聴。「捜査のテーマ」のPCMハイハット(?)もカッコイイです。 (J.さいろー氏) |
[FALCOM:日本ファルコム]ザナドゥ(高橋俊弥氏)ザナドゥシナリオ2(古代氏、阿部氏) イース(古代氏、永田氏、石川氏) イースII(石川氏) ソーサリアン(古代氏、永田氏、石川氏) ドラゴンスレイヤー英雄伝説(石川氏) イースIII(石川氏) ダイナソア(石川氏) |
「イース」「ソーサリアン」は主に前述の古代さんの作品。当時のゲーマーにFM音源でここまでできるのか、というカルチャーショックを起こさせた名作と言えます。特に「ソーサリアン」は曲数も多く、その殆どがしっかりと作られていて、彼のOPN時代のFM音源最高傑作と言えるでしょう。 「イースIII」以降は古代さんの抜けたあとで、名残というか、マネっぽいものが多くてあまり印象に残らなかったんですが、その中では英雄伝説がゲーム自体も非常に出来が良かったのもあって、印象に残る曲が多かった。(KAJA氏) ファルコムの音楽が好きな人は多いと思いますが、私はあまり印象にありません。古代さん時代からの「古代音色」を引き継いでいたため、みんな同じような曲に聞えてしまったというのが欠点です。石川氏になってからも、ほとんど改善が見られませんでした。「イース」はきちっとPSGを楽曲に組み入れたという点で新鮮でした(重ねたり)。でもこれが最初というわけではないでしょうね。(Y.ROMI) 「イース」や「ソーサリアン」が人気だとは思いますが、私は「ザナドゥシナリオII」が一番好きです。完成されたバロック系やオケ系を駆使する「阿部隆人」氏と、バキバキなゲームミュージック系の「古代祐三」氏が実に上手くブレンドされており、それぞれの曲を各レベルやボス、それにOPやED等で使い、今では当たり前となったBGMの役割分担を初めて行った作品ではないでしょうか?ちなみに作曲比率は「6:4」で、ボス以外のBGMの大部分を「阿部」氏が作成しております。最後に、本作の「エンディング組曲」は、私の中で永遠に流れつづけるでしょう。 (来栖氏) ところで、ザナドゥシナリオIIのオープニングは、古代・阿部氏のどちらの作曲なんでしょうか? 一般的には古代氏の作曲ということになっているみたいですけど、「オールオーバーザナドゥ」のライナーでは阿部氏の作曲ということになってますし…。 (邪琅氏) ザナ2の曲は全部作りました(笑)それくらい好きでしたよ。バロック調のたまらない曲の数々と、その後GM界に名を轟かせる古代氏の曲。たった3音で奏でられるアンサンブル・・・・クゥーッ!エンディングの曲なんて、これでもか!と言うぐらいのメッセージ性を秘めたメロディーです。でも、音源初期化の命令文が入ってなかった気がします(汗)イース、ソーサリアン、イース2は、もうお腹いっぱいですが(笑)、僕が本格的にFM音源を扱うキッカケになったので思い出深いですね。3つの中で好きな曲をそれぞれ1つずつ挙げると、「The Morning Grow」、「クイーンマリー号船内」、「中ボス」ですか。このあと、「ズンダラ節」や音色などで沢山の模倣曲が現れました。あ、僕も(笑) (aerts氏) ダイナソアに関して。日本ファルコム作品の中でスタートレーダーと同じくらいマイナーなゲーム。曲もゲームのイメージに合わせているためか暗い曲が多いです。やはり私としてはOPの曲かな?あと、塔だったかで流れていた曲ですね。 (たき氏) 古代氏が抜けた後の曲群を酷評する人が多いですが、逆にYs2が良すぎたのかな、とも思います。ダイナソアやぽっぷるメイルでは後遺症から立ち直り、石川氏の曲調が確立していたように思います。また思い出の曲はソーサリアン「呪われたクィーンマリー号(船内)」です。この曲データにバグがあるのは有名(?)で、あるパートのループ中にデクレシェンド(>)コマンドが1つ多いというものです。ループする毎に音量が下がっていきます。 (PI.氏) 「イース」と「ソーサリアン」は、80年代のPCゲーム音楽を一気に確立させてしまった、文句なしのモンスターソフトだと思います。ただ、ソーサリアンで曲構成もバリエーションも極め尽くしてしまったために、以降の作品はマイナーチェンジの感が否めませんが。 それだけに前2作品の音楽は実に秀逸。ブームから10年あまり過ぎた'99年に、イースをリプレイしてみたら、当時はそんなに印象に残っていなかった「ダームの塔」の音楽がなかなかに面白い構成をしていて、しばらく聴き込んでしまいました。まったく奥が深いです。 (J.さいろー氏) |
[フェアリーテール・カクテルソフト]コズミック・サイコ(PANDA&亜希羅組)リップスティックアドベンチャー あっぷるくらぶ |
「コズミックサイコ」はフュージョンぽい楽曲で、素晴らしい曲が多くあります。とにかく18禁ゲームの中では突出した出来で、曲を気にしていなかった人は一度じっくり聴きながらプレイしてみることをお薦めします。(KAJA氏) 「コズミックサイコ」は、オルゴール系の曲「MEMORY」が沁みますね。シナリオとの相乗効果ではあるんですが…。付録のサントラは今でも宝物です。 (邪琅氏) 「リップスティックADV」「あっぷるくらぶ」あたりは、謎のFM音源サンプリングが実にコミカル。当時のゲーム音楽界の隠れたコミックソングの数々を提供してくれました。猫ボイスがかなりイケてます。 (J.さいろー氏) |
[GAME ARTS:ゲームアーツ]テグザー(五代響)キュービーパニック(大葉氏) シルフィード(五代響、大葉氏、メカノ) ゼリアード(メカノ) ファイアーホーク(大葉氏、メカノ) ヴェイグス(メカノ) |
88ゲーマーには有名なメーカーですね。特に「テグザー」は、88SRで初めてFM音源でBGMを演奏したゲームだったように思います。「シルフィード」からメカノアソシエイツが作曲に加わり、その後メインで担当していたようですが、一番たくさんの人が関わったのはシルフィードで、これが集大成といえるかもしれません。(KAJA氏) 「シルフィード」はFM3音のみ(リズムとコードにPSGを一部使用)でしたが、よくできていたと思います。ビブラートが強烈にかかっているため、とてもよい音に聞えたと思います。あれだけビブラートがかかっていて、違和感がないというのも不思議な感じです。「ゼリアード」は「シルフィード」音色の使いまわしでしたが、オープニングの「エスメサンテの輝き」はサウンドボードIIのリズム音源を巧みに使いこなし、印象深いです。リズム音源を同時にこれほど重ねている曲はあまりないのではないでしょうか?「ファイアーホーク」では音色にさらに練りが見られ、PCMドラムがうまくマッチしていたと思います。特に1面の曲が好きです(同社のファミリースタジアムからの流用だそうです)。(Y.ROMI) なんと言っても「シルフィード」!これの「オープニングBGM」には泣かされました!程よくビブラートのかかった、メインのストリングス系音色が印象的でした。 最近「シルフィード」や「ファイヤーホーク」の作曲者でもある「Ohba Hiromi」さんとお知り合いになったのですが、いや「ファィヤーホーク」良いですわ(笑)。特に、ムーンライトソナタから始まる「エンディング」は必聴ですな! (来栖氏) 「シルフィード」はやっぱりラスボス~エンディングと、あと木星の曲が好きでした。エンディング「LITTLE MOMENT PEACE」はキーボードで弾けるようになりました(笑)「テグザー」、僕はX1版でプレイしたんですけど、88版とはオープニングが1音だけ違っていたのが印象的でした。 (邪琅氏) テグザーのメインタイトルの曲は非常に好きです。テケテケPSGベースと、オルガン系の心地よい和音。シルフィードもほとんど内蔵音色で構成されたモノでしたが、非常に効果的な音の使い方をしていましたね。ファイアホークはSB2で大化けしましたが、当時GM界でも流行っていた(?)ポップス系の音楽も聴かせてくれました。ただ、音色はどこかで聴いたようなモノが混じっていた事実は内緒(笑) (aerts氏) シルフィードを評価する方が多いですが、私は何といってもファイアーホークです。SB2の使いこなしではスキームとタメを張れると思いますし、曲調もバッチグー(死語)です。ボス地帯に入ると特殊ジャンプコマンドが有効になって、スムーズにボス曲に移行するところはなかなかです。 (PI.氏) 「シルフィード」のOPは、僕が初めてベースというものを意識させられた、印象深い1曲です。個人的には「ゼリアード」がなかなかに秀逸。特にボス曲はトリッキーな構成が頭に残るサイキック音楽(WING)でした。以降の作品については、いまひとつ楽曲の印象に欠ける気がするのですが、それはBGMとしての用途を意識したためなんでしょうね。 (J.さいろー氏) |
[GLODIA]
ライレーン(恋瀬信人氏) |
「ファイナルゾーン」、「アルバトロス」などを担当してテレネットを抜けた佐藤さん(恋瀬/岡村ところころ名前変えてますが、全部同一人物です^^;が、アルシャークなどの佐藤天平さんとはまた別人です^^;)が担当したシリーズです。 この人の曲の特徴は、とにかく繊細かつ大胆、という所ですね。1音1音しっかりと計算された音符の置き方をし、かつ全体の一部分として奇麗にまとめて大きな流れを作る、といったセンスがあります。 古代さんや崎元さんと同様、音源ドライバも作る方で、それだけに音源の使い方も上手です。(KAJA氏) ライレーンはメタリックな音楽が印象に残っています。はじめに聞いたときは、あまり恋瀬氏という感じがしませんでした。この中ではやはり「エメドラ」ですかね。とてもせつないメロディが印象的で、場面とオーバーラップすれば、いまでも感動を与えてくれます。(Y.ROMI) 「ライレーン」一押しです。曲数はほんの少しなのですけど、どれも味わいがある上にノリのいい曲で、X68で全曲コピーしたりしました。エンディングの物悲しさもいいですし、他の曲のベースラインの印象深さも気に入ってます。 (邪琅氏) テスタメント、サバッシュ、エメラルドドラゴンは僕にメロディの大切さを強烈に 感じさせてくれた傑作。テスタメントのOPや1面などはとてつもなく心に響く美しいメロディーで泣けます。また、タメの効いた強めのディレイビブラートも魅力的!僕は未だに時々口ずさみます(笑)最近の「取り敢えずドラムをドカスカ鳴らすだけのダンス系GM」しか知らない人は、コレを聴いて一から出直して下さい(爆) (aerts氏) ヴェインドリームに関して。なぜか誰もMIDIデータを作らない不思議なゲーム。いい曲が結構あるんですがね・・・。個人的にはOPの後半の曲がお気に入りです。そういえば、グローディアって宝箱取ったときの曲はどのゲームも同じでしたね。 (たき氏) 恋瀬氏のメロディに尽きます。どれも良いですが、エメドラやヴェインドリームでは極まった感があります。あとサウンドドライバはテレネットやウルフチームと基本設計がかなり近かったりします。さすが出自が同じだけのことはあります(笑)。V-SYNC割り込みでLFOを処理するなどの追加がされています。 (PI.氏) 恋瀬(岡村)さんの独壇場。特に「エメラルドドラゴン」の完成度は白眉といえます。恋瀬さんは、奇をてらわないオーソドックスな楽曲の中に、ちゃんとオリジナリティを持たせられるアーティストですね。この人の持ち味は、長回しした曲で特に発揮されると思います。エメドラの最初のフィールド曲やED曲はその最たる例で、洗練された曲展開には、なんといっても華がありました。BGMだけでなく単品としての聴きごたえも十分。中でもED曲はピアノで泣かせる名曲でした。ストーリーではそんなに感動しなかったのに、音楽に泣かされました。 (J.さいろー氏) |
[HEART:ハート電子産業]ヴァクソル探偵団X DOLL |
まずVAXOLでセンスの片鱗を見せたんですが、探偵団とDOLLは前者がギャグ、後者がシリアスと偏っていて、これもまたほんとに同じメーカーなのか?と悩ませる品でした^^;。 音の使い方(謎の変なベース音^^;)から見たら、同じ人が作ってるんですけどね・・・。(KAJA氏) 「ヴァクソル」が良いです!あんまり良いんで、私なんぞMIDI化してしまいましたから(笑)。 (来栖氏) 「探偵団X」のオープニングです。あの変な曲は必聴! 88史に残ります、きっと(笑) (邪琅氏) |
[光栄]三国志(SR)三国志II(向谷実氏) ジンギスカン 信長の野望全国版(菅野よう子氏) 水滸伝 |
光栄より印象に残ってる作品2作。三国志は選択画面の太鼓の音(余韻)で「こんな音だせんのかい!」とかびっくりしました。FM音源で音色作る人しか解らないんですけどね・・。でも今聴いたらあんまりそうでもなかったりして^^;。 ジンギスカンはOP曲が、単調なんだけどなんか好きなんです。大河ドラマな感じ。(KAJA氏) 光栄はメロディは非常によかったのですが、いかんせん音源ドライバが不出来だったと思います(正確には分かりませんが)。LFO、ディチューンなどがなく、そのままFM音色を垂れ流していたので、本当にもったいなかったです。個人的には「ジンギスカン」が好きです。民族色あふれる壮大なテーマを感じます。(Y.ROMI) 「信長の野望全国版」が印象的です。あと、最初から最後までチェンバロで押しとおすBGMには、どこか「光栄」の意地みたいな物を感じました!なんと言ってもOPが印象的です。 後「蒼き狼と白き牝鹿」も必聴! 実は、これのサウンドウェアに収録されているテーマが、ちょっと前の光栄作品のタイトルBGMであった事を気付いている人は少ないと思う・・・。 (来栖氏) 僕はプレイするよりサウンドウェアを聴きまくっていた方なのですが、特に「三国志II」は気に入っていました。今でも時折引っ張り出す名盤です。 (邪琅氏) 信長の野望全国版のOPはいいですね。88でいうところの@1ハープシコードですか(笑)3音が実に上手く共演していて聴いてて気持ち良いです。他のシリーズでも何度か使われてましたね。 (aerts氏) 「三国志」は、シリーズ通して付き合っているのですが、今でも1のメインテーマが頭から離れません。楽曲のテクニックという以前に、印象に残る音でしたねぇ。個人的には「カシオペア」の向谷氏が音楽を担当していた2も好きですが、少々無難にまとまりすぎていたので、せっかく名前のあるアーティストを引っ張ってきた意味がいまひとつ感じられず、残念でした。 (J.さいろー氏) |
[KONAMI:コナミ]スナッチャー(矩形波倶楽部)グラディウス |
「スナッチャー」について。これはコンシューマでも出てますし、有名な作品。音的には、センスあるコード運び、泣かせるメロディ、PSGなのに見事なドラムなど、文句のつけようのない出来です。 コナミはアーケードで昔からとにかく良いGMが多く、88でオリジナルゲームを出すと聞いてみな音も期待したものなんですが、その期待に応えてあまりある作品でした。(KAJA氏) 「スナッチャー」に関して、完成度は言うことなしです。音色ですごいと思ったのは、「BIO HAZARD」に見られる分厚いギター(たぶん単音)、「Master of puppets」のベルの音です。それとこのドラムはどうやって作っているんでしょうか・・。ずっとPCMかと思っていたんですけどね。OPNってハードLFOってありましたっけ・・ともかく凄いです。ノーマル音源版でもかなり聞けます。(Y.ROMI) 「スナッチャー」のエンディング、サントラでは短縮版(約8分)が収録されていたため、完全版が実機でないと聴けないのが残念。MSX版を聴いて我慢したりもしてますが(苦笑) みなさん忘れてますけど「グラディウス」なども出てます。「グラディウス」に関しては、FM音源にアレンジされた曲が結構よかったですね。YK-2時代の古代氏のよりよかったと…(笑) (邪琅氏) アーケードの雄、コナミ最初で最後(だった?)の88作品(スナッチャー)。誰が言い出したのか「コナミ進行」。曲はどれも非常にセンスが良く、「ファルコム系GM」ばかりが溢れていたGM界を一喝してくれた模様です(笑) あと、あの乾いた音のPSGドラムは僕も再現しようと試行錯誤していました。BASICレベルでは無理でした(爆)(aerts氏) 「スナッチャー」はオープニングの印象が非常に強く、本編のBGMはあまり記憶に残っていません。オープニングについては、わざわざテープに落として学校で聴いていたほど、全く文句無しの名曲です。特に音色の使い方はオリジナリティがあって好きでした。やはりドラムに尽きると思いますが。 (J.さいろー氏) |
[呉ソフトウェア工房]アルゴーシルバーゴースト |
98ではファーストクイーンという名称で出たSRPG・・になるのかな。音楽は単調なんですがノリが良く、メロディアスな曲が多かったような記憶があります。(KAJA氏) 「アルゴー」がなかなかに良かったです。特に「ボス戦」のBGMがなかなかでしたね。 (来栖氏) 「アルゴー」のオープニング、なんだかキーボードで即興で作ったような曲で、曲としてはたいしたことない…と思いつつ記憶から離れない洗脳音楽でした。今でも頭の中に聞こえます(苦笑) (邪琅氏) 「シルバーゴースト」は、やり込んだだけに印象に残っています。ただ、このメーカーの音楽は無難な作りの物が多く、過不足なし……といった感は否めないのですが。(J.さいろー氏) |
[マイクロキャビン]カーマインきまぐれオレンジロード セイレーン(鈴木氏) サーク(新田氏) サーク2(新田氏) |
「カーマイン」のOP/EDでとにかくショックを受けました。「イース」と同時期だったと思うんですが、音色使いは「イース」に譲るにしても、楽曲的にはひけを取っていません。惜しむらくは2曲しかなかった事なんですが^^;。 その後Xakで開花。カーマインとは別の人になってるような気がしますが、こちらは逆に音的にFM音源を骨までしゃぶって作ったような驚きの音色を使っていました。曲的にはノリで押す曲が多く印象に残っています。 その後「Xak2」ではより暗い曲調、「セイレーン」では明るい曲調と、2分化しましたが、どちらもきちんと世界を作っていると思います。(KAJA氏) 「セイレーン」の曲が私は好きです。ほのぼの系の曲ですが、とても暖かさを感じさせてくれます。「サーク」はX68K版が印象に残っていますが、FM音源の音色もすごかったですし、ドラムの重ね合わせ(68K版)もすばらしかったと思います。それと「きまぐれオレンジロード」はPSGによるメロディとノイズを巧みに使ったドラムやギターが印象的です。(Y.ROMI) なぜか「うる星やつら」や「めぞん一刻」などの、歌謡曲のコピーが多かったような気が(笑)。 (来栖氏) 確かに「サーク」前後までは今一つぱっとしませんでしたね(「カーマイン」はやってないのですが)。僕は「サーク」の音楽、「曲は確かにいいけどPSGの浮き方が気になる」人だったんですけど(おそらくエンベロープドライバの問題)、後の「II」なんかだと遥かに改善されていて、向上心のあるソフトハウスだなぁとか妙に感心したりしました。 (邪琅氏) 「サーク」から新しく加わったFMマンで大化け。最近、久しぶりに聴いたんですけど、やっぱりあのFMドラムは凄いですね~。OPの曲はスピード感があって好きですが、コード進行に先の読めない展開が。あと、PSGはLFO掛け過ぎかも(笑)(aerts氏) 「サーク」のかすれたメロ音色が今でも耳に残っています。ノイズ系の音を重ねる事によって、アコースティックっぽい響きを作る手法の中では、特に完成されていたのではないでしょうか。これでもう少しメロディにインパクトがあれば、完璧だったと思うのですが。 (J.さいろー氏) |
[Offside]華三眩 |
これはオマケみたいなもんですが^^;、当時のアイドル的歌謡曲をきちんと模倣出来ているという意味で評価出来る作品です。お約束を心得てるというか。なかなか当時のGM作曲家は視野がGMだけに偏ってる人が多くて、こういう楽曲を作れる人は珍しかったように思います。(KAJA氏) |
[PSK]ザ・病院 |
PSKといえばロリータシリーズなどのHゲームの元祖として有名ですが、こちらは400ラインの白黒画面で、基本的には暗めのAVG。のわりに、シナリオではギャグが多くて、そういう作品にマッチした楽曲がきちんと作り上げられています。(KAJA氏) |
[クエイザーソフト]A.I.R.Legend 'Ashe どろろ |
ここはわりとマイナーの範疇に入るメーカーですが、楽曲は昔から良いです。うまく言えないんですが、センスがあって特徴のある楽曲です。特にアッシュが全体的に素晴らしく、知らない方も一聴してみる価値はあると思います。(KAJA氏) ここは「どろろ」につきますよね。記憶がさだかではないのですが、確かここは「古代祐三」氏がからんでいたような気が・・・。 (来栖氏) |
[スキャップトラスト]スターシップランデブー(崎元氏&岩田氏)ガルフォース |
これは崎元/岩田コンビのおそらく88最初の作品。ゲーム自体は・・・・なんですが^^;、音楽モード(タイトルでF2)があるので、それで聞き込むのがお薦め。カウントが一定になると曲が終わってしまうので、エミュレータで、デバッグモードに落ちる、速度を遅くするなどして対処しましょう。(KAJA氏) 当時から他の人とは感性の違った曲を作っていたと思います。それは聞いてみるとよくわかると思います。(Y.ROMI) 「ガルフォース」はアレンジはともかく、曲自体は実際の劇中曲なんですかね? それなりに場面にマッチしていたとは思うんですが・・・。 (来栖氏) このゲームの曲「ベースがブリバリ」は、伝説の同人ソフト「リボルター」の「ギターがブリバリ」と対になってます。曲自体は全然違うんですけど… (邪琅氏) 「スターシップランデブー」……まあ、リボルターでもいいのですが(笑)、ノーマル音源の1つの極みでしたねぇ。耳にキンキンうるさく感じる事もあるのですが、ちゃんと聴くと本当に面白くて完成度も高い、まるでタイ料理みたいな音楽です。他でも書いたのですが、テレネットの「XZR」の未使用曲が、エンディングのサビと一緒です。……何か関係あるんでしょうか? (J.さいろー氏) |
[スクウェア]Willブラスティ アルファ(植松氏) キングスナイトスペシャル |
「アルファ」は、ソノシートが付いててびっくりした一品です。今聞いたら・・なんかFM音源も鳴ってるような。どういう音源で鳴らしてるんでしょうね。 FFシリーズで有名になった植松さんの、初期の作品でもあります。メロディアスでいて、まれに今も名残がある特徴的なコード進行が聴いて取れます。ただ、αに関してはちょっと外れている個所がある気もしなくもないですが・・。(KAJA氏) 「ウィル」や「アルファ」、「ブラスティ」と言った有名所が並んでおります。私は「アルファ」が好きでしたね。ゲーム中のBGMは無いのですが、もうあのOPとソノシートがあるだけで、当時の私にとっては最高でした(笑)。もちろん、これもMIDI化してます(笑)。 (来栖氏) 「ウィル」も曲は1曲だけながらも、印象に残る曲でした。特にエンディングでかかる時は、エンディング自体の余韻とあわせて感慨深いものがありましたね。それから「アルファ」もX1でコピーしたりしました。むしろ曲が多い「ブラスティ」よりもこちらの方が記憶に残りますね。ところで、「ブラスティ」のソノシート、音声部分はなんて言ってるんでしょうか? あと、「キングスナイトスペシャル」についても触れたいです。このゲームMSXやファミコンで出た「キングスナイト」にアクションRPG部分を追加したものなのですが、そのアクションRPG部分のBGMの出来がいいのです。特に好きだったのは泥棒(トビー)の幽霊船面でした。 もちろん他の部分もFM音源にアレンジされていて、かなりいい感じでした。エンディングも味わい深かったなぁ。 (邪琅氏) アルファのOP曲は、当時誰もが打ち込んでいたでしょ(笑)曲中盤のハモリはどうだ!と言わんばかりにキレイにハマってますね。リード系音色で鳴らして活きるメロでしょう。植松氏の初期作品ではありますが、何となくFFとかぶる所があってナイス。 (aerts氏) |
[システムサコム]メルヘンヴェール(斉藤学氏)プロヴィデンス(斉藤学氏) シャティ(斉藤学氏) ドーム(斉藤学氏) ヴァルナ(斉藤学氏) |
斎藤学さんの楽曲が聴ける作品群。スタッフにやたら斎藤が多かった印象があるので、一族で作った会社なんでしょうか^^;。 学さんは、噂によると、亡くなられてしまったというお話なのですが・・・。楽曲は繊細、かつ大胆です。音のバランスが、普通とは違うと感じさせるんですが、無理を感じるという事もそんなにありません。独特の音感を持っていたのでしょう。 このメーカー、88時代は僕は実はあまり注目していなかったんですが、今やってみると結構出来がいいゲームが多いですね。(KAJA氏) 斎藤さんの一連の曲ですが、「プロヴィデンス」がお薦めです。曲は誰にでも分かりやすいオーソドックスな進行を持ったものが多いです(これは斎藤さんの特徴です)。なんとなく次はこう展開するんだろうな・・というのが分かる曲とでもいうのでしょうか。音色やテクニック的にはすごくはないかもしれませんが、曲を聴いているととても心にジンとくる、ソウルフルなものが多いです。シンプルイズベストというのが斎藤さんにはぴったりだと思います。(Y.ROMI) ここはワルツのイメージが(笑)。 「メルヘンヴェール」なんか、結構素敵だと思うんですけどね。 (来栖氏) 「メルヘンヴェール」の曲が印象に残ります。特にオープニングは後のIIでロングアレンジされたりしましたし…。チェンバロや木管などのクラシカルな音色がマッチしてましたね。 (邪琅氏) サウンドボード2を導入してから化けた会社。「プロヴィデンス」のOPは衝撃でした。哀愁を含んだメロディラインは、今でもときどき思い出して聴いています。ゲーム自体は、なぜかセーブした所からオートコンティニュしてしまうため、オープニングはわざわざ聴こうと思わないと、なかなか聴けないのですが……。あ、リズム音源のスネアを、ハナっからあてにしていないあたりも好きです。 (J.さいろー氏) |
[システムソフト]Seena(日の丸ファクトリー)冒険浪漫 |
「SeeNa」はプログラマのたいにゃんさんがポリゴンの祖(?)として有名ですが、曲もなんとなくノリが良くて印象に残る楽曲です。ただ、ちょっと機械的な高音が多く、ずっと聞いてると頭が痛くなる感じがしないでもないです^^;。(KAJA氏) 「SeeNa」はアップテンポでメタリックな音楽がすごい印象的でした。メロディアスな曲も中にはありましたが。 (Y.ROMI) 「SeeNa」よりもむしろ「冒険浪漫」の方が印象に残っています。特にオープニングは、コミカルな印象で始めるといきなり「あれ、間違えたかな?」と思わされるような低目の曲が演奏されるのが面白かったです。メインの曲はコミカルなものが多いんですけどね。 (邪琅氏) |
[T&E Soft]惑星メフィウスDAIVA(浅倉大介氏) ハイドライド3(富田茂氏) PSY-O-BLADE(富田茂氏) ルーンワース(富田茂氏) |
「ディーヴァ」ではなんと当時無名だった浅倉大介氏が曲を書いています。今でもたまに笑っていいとものBGMに使われていたりしてびっくり。 ハイドライドは、2まではSR以前の対応だったためBEEPだったんですが、3ではじめて付いたBGMが、いきなり素晴らしかった。今までのGMに無かった音の使い方で、軽くて味のある楽曲は、今聞いてもその評価は変わりません。 その後サイオブレード、ルーンワースと続きますが、ハイドライド3が一番良かったように思います。 全体的に音量が小さいので、ボリュームを上げて聴くのをお薦めしますが、内蔵スピーカは音量に限界があるので、最大でもちっちゃかったのが難点だったでしょうか。(KAJA氏) まず「ハイドライド3」ですが、PSGのエンベロープはどうなっているのかと思うほど、よく出来ていますね。PSGをメインメロディやベースに持っていき、他のパートをFM音源で鳴らすという、逆説的な発想が功を奏していると思います。ただ、CDはエコーがかかりすぎです。「サイオブレード」はFMによるチョッパーベースが聞き所です。特にオープニングの間奏に入る3音重ねチョッパーは、必聴です。3D迷路の曲は1音でこれほどインパクトのあるベースがでるのかと感心させられます。「ルーンワース」はどれもメロディアスで、音の広がりもとてもよい名曲だと思います。(Y.ROMI) ここは「ディーヴァ」と「ハイドライド」シリーズですね。なぜか音量の小さかった「ハイドライド3」でしたが、この時に同梱されていた「T&E10周年記念」のテープは、今も私の宝物です。 (来栖氏) FMユーザーなら「メフィウス」なんでしょうけど、88となるとやっぱり「ハイドライド3」でしょうか。派手なような地味なような独特の曲廻しが印象に残ります。もっとも後のX1版になると、音色が派手になった分曲自体のまとまりが散漫になってしまった印象があるのがちょっと残念ですね。 (邪琅氏) 僕はなんと言ってもハイドライド3です。ハイ音量も小さいですね(爆) OPの「The Space Memories」と、200階の搭の「The Skyscraper」が好きですネ。音源ドライバのコマンドによるエンベロープと、ソフトを組み合わせたと思われる、鬼のようなPSGエンベロープに当時、舌を巻いたものでした。ディチューンのかけ方も抜群。全体的におとなしい軽めの曲ばかりですが、なんとも形容しがたい、これまでに無い作風で、サラリと聴けるのが特徴でしょうか。 (aerts氏) ハイドライド3のPSGエンベロープはテーブル型で、10,10,9,9,8..のようにボリューム値を長々と定義してあります。またサウンドドライバはインデックス相対(IX,IY)を一切使っていません。これにはビックリしました。数多くPC88のサウンドドライバを読んで来た中で、こういう作りになっているのはハイドライド3一つだけです。 (PI.氏) 「ハイドライド3」は、業界の主流なんてクソ喰らえと言わんばかりに、オリジナルの発想と手法でYM2203を使っていて、非常に面白いです。特にPSGの使い方。実際、PSGの音って上手にいじると、下手なFMよりもよっぽどキレイで澄んだ音を出すんですね。そのあたりを心得ていると言うか……とにかくビビッドで繊細な素晴らしいOP曲です。個人的にはベースはFMの方が良かったような気もしますが、それは好みというやつで、あえてPSGにしたからこそ、あの独特の雰囲気が出来たのでしょうね。 (J.さいろー氏) |
[Tecno Soft]ヘルツォーク(大谷智巳/新井直介氏)D'(大谷智巳/新井直介氏) 九玉伝(大谷智巳/新井直介氏) コムサイト(大谷智巳/新井直介氏) 新九玉伝(大谷/新井/庄村美智子/難波洋子氏) |
全体的に社名通り、テクノ風な楽曲で雰囲気があります。ノリだけで押してるような気がする曲もないことはないんですが、それでも当時は好んで聴いて(遊んで)いました。(KAJA氏) テクノソフトの曲では「ヘルフォーク」が記憶に残っています。特に単音ギターでベンドしまくりの「Sniper」という曲がノリノリで印象に残っています。欲をいうと、PSGまで使って欲しかったですね・・。 (Y.ROMI) ここは「サンダーフォース」シリーズで有名ですが、私的には「九玉伝」のイメージが(笑)。戦う「小坊主」にばっちり似合う、ノリの良いメロディでしたね。 (来栖氏) X1ユーザーだった僕にとっては、「九玉伝」「D’」で一気に大化けしたという印象があります。とくに「D’」は、それまでのテクノソフトのイメージを一新するような衝撃がありましたね。あと、「新九玉伝」がひそかに音楽良かったように思うのですが、どうでしょう。 (邪琅氏) |
[日本テレネット]ファイナルゾーン(恋瀬氏)アルバトロス(恋瀬氏) 夢幻戦士ヴァリス(小川氏) ルクソール(佐藤天平氏、小川氏) 女神転生(小川氏) SA・ZI・RI(恋瀬氏、小川氏) XZR、XZR2(佐藤天平氏、小川氏、雄二郎氏) 夢幻戦士ヴァリス2(小川氏、佐藤氏、梶原氏) |
GLODIAの項で書いた佐藤(恋瀬)さん(ファイナルゾーン、アルバトロス)と、小川さん(ヴァリス)の作品です。女神転生とサジリは二人の共作ですね。特に佐藤さんの2作は全てFM3音+SSGリズム1という構成なんですが、音の少なさを感じさせない逸品でした。メロディとベースとリズムを入れて残る、あとの+1音の使い方がとにかく秀逸です。(KAJA氏) どのゲームの曲も好きですが、「ルクソール」と「サジリ」が一番好きです。テレネットは音色に全く発展がなかったのが難点でした。ベースの音を聴いただけでテレネットだと分かってしまうという・・。しかも初期の小川氏の曲はどれも似たようなメロディばかりでした(でも曲は悪くないです)。好きなのは、「サシリ」のエンディング曲、五右衛門風呂の曲(笑)、「XZR」のスフラワルディとかですねかね。(Y.ROMI) ここのBGMはバリエーシヨンに富んでいて、実に聞き応えがあります。「テレネット」と言うと「ヴァリス」のイメージが強いですが、「女神転生」や「XZR」、「SA・ZI・RI」等の秀作がめじろ押しです。 (来栖氏) ごく初期から完成度が高かった恋瀬氏に対して、小川氏は徐々に完成度を上げていった、という印象が僕にはあります。そんなわけで、小川氏の曲では「ヴァリス」とかよりもむしろ「デスブリンガー」や「めいず君」、「XZRII]「ヴァリスII」の方が好きですね。あ、あと、「XZR」のオープニングも衝撃的でした。こちらは裕次郎氏の作曲ですが…。 (邪琅氏) 一度聴けば「アァ、テレネット」と思わせる独特の、良い意味でクセのある曲ばかりですネ。ただ、音色の使いまわしが多く、少々お腹いっぱいでした(笑)リズム音源の「使えないスネアとタム」に、PSGのノイズとベンドを掛けたトーンを重ねる手法は勉強になりました。お気に入りはヴァリス2のOP「SACRED SACRIFICE」と、XZRのOP「ラーガ・ハゲシュワリ」。 (aerts氏) 進歩がないと言うか、オリジナルを守っていると言うか……いろいろ評価は分かれるでしょうが、聴けばすぐ分かるテレネットの音楽。個人的には「XZR」がベストです。中でもOP曲は民族フュージョンしてて非常にカッコイイ。音色もそれまでの鉄分満載のテレネット音色から、ちょっと様変わりした感がありました。あとは「紫醜罹」ですね、これもOPはテレネットらしくなく、FMでシンセタムを鳴らしちゃったりしていて、面白く作りこまれた名曲です。……あれ、テレネットらしくない曲ばかり誉めてるな(汗)。 コンポーザーとしてはやはり恋瀬氏ですが、ギターアレンジを得意とする佐藤天平氏の楽曲も勢いがあって楽しいです。「ヴァリス2」では、梶原氏が、テレネットの流儀を無視しまくって、完成度の高い楽曲を提供してくれました。(J.さいろー氏) |
[ウルフチーム]YAKSA(宇野氏)ARCUS(宇野氏) MID-GARTS(宇野氏) ARCUS2(桜庭氏) |
デモだけゲームと噂される^^;3作品です。YAKSAは結構良いと思った・・・んですが、その後の作品がみんな同じ曲調で、段々興味を無くしていった感じです。(KAJA氏) 個人的にはかなり好きな曲が多いメーカーです。宇野正明氏の曲はフレーズはとても短いのですが、繰り返し聞いてもなぜか飽きない曲でした。また、アークスに見られる、ディレイかけて単純なコードを左右に振るという効果がなぜかとても幻想的な世界を生んでいたと思います。(Y.ROMI) ここはOP等のビジュアル演出にこだわりを持っていました。その中でも、「YAKSA」や「アークス2」のオープニングは素敵でしたね。 (来栖氏) なんだか、テレネットの音色で作った別物、という感じがします。ソーサリアンで言うと「宇宙からの訪問者」みたいな感じです(苦笑)。 (邪琅氏) ウルフと言えば、メインタイトルの「ゴワァ~~ン」の鐘の音(笑)。ゲームによって若干ピッチが違ったり、ビブラート掛けてあったり。YAKSAはどの曲もドラマチックな感じで非常に好きです。特にOP、ビジュアルシーンは何となく(偶然?)シンクロしてて(笑)。MID-GARTSは、PCMギターが印象的でした。88GMでは例が無かったと思いますが。あと、桜庭さんですか。アークス2。OPの喋ること喋ること。SE鳴りまくり。少しやりすぎてせっかくの曲の演奏をジャマしていたように思います。 (aerts氏) 基本的にハッタリ会社なのですが、音楽もそれを反映して、印象的なカッコイイOP曲が並んでいます。宇野さんの手がけた「YAKSA」「ARCUS」「MID-GARTS」……中でもヤシャとミッドガルツのOPは、当時高校生の僕を魅了してやみませんでした。 僕個人のベストは塩生さんの「GAUDI」です。マイナー作なので印象に薄い人が多いでしょうが、88のゲーム音楽でちゃんとジャズしてるのは、「バーニングポイント」(ENIX)と本作だけだと思います。中でもジプシーキングスもどきの「バルセロナの曲」は秀逸。多少荒削りですが音色も上手に使っていて、ほんのり哀愁のある名曲でした。 「ARCUS2」で桜庭さんが参加してから、楽曲のクオリティも全体的に向上した気がしますが、そのころから16ビットのMIDI環境に移り始め、88ではそんなに多くを聴く事ができませんでした。 (J.さいろー氏) |
[クリスタルソフト]バビロンジハード クリムゾン バトルゴリラ(藤岡氏) 夢幻の心臓3(藤岡氏) アドヴァンストファンタジアン(藤岡氏) |
ここの楽曲も大胆な感じで特徴的で、独自の世界を作っています。特にシンセタムの迫力ある使い方がシビれますね。それでいて色々な曲調もこなせるようで、バトルゴリラが様々な楽曲があって特に楽しめます。(KAJA氏) FM、PSGともに非常によく練られており、OPNだけを見ると一番使いこなしていた会社だったと思います。音源ドライバもかなりよかったんでしょう。とても素人が真似して作れるレベルではありませんでした。FM音色も1音がとても太いです。単音の藤岡、重ねの田口(ENIX)と私は勝手に呼んでいました。(Y.ROMI) 実は、ここの楽曲はかなり評価しています。個人的には「アドヴァンスドファンタジアン」が好きで、各場面にマッチしたBGMがとても素敵でした!このBGMは、ぜひ一度聞いて頂きたいですね。後は「バビロン」もおススメ! (来栖氏) 密かにレベルが高いソフトハウス。88だと「アドバンストファンタジアン」と「バトルゴリラ」の評判がいいみたいですけど、「クリムゾン」も結構好きです。「フィールド」や「エロイア城」あたりがお気に入りです。 (邪琅氏) ここのサウンドチームは個人的に最もFM音源を駆使してるチームだと思ってます。YM-2203(2608)で、およそ考え得る全てのテクニックを網羅。特にバトルゴリラやクリムゾンあたり。音色も非常にバラエティーに富んでおり、僕もそれを真似て作っては自作のライブラリに追加してました。 (aerts氏) アドヴァンストファンタジアンに関して。今では当たり前の様についているミュージックモードですが、当時では珍しいかったです。戦闘時に流れる「Enconter」が個人的には好きです。このゲームをプレイされた方でこの曲が好きな方もいると思います。あと、単調ながらえらく印象深いのは「Black Kight」ですかね。変ですか?(笑) (たき氏) 藤岡氏は独特の音作りをされる方で、シンセタムや太いPSGが印象に残っています。「アドヴァンストファンタジアン」と「クリムゾン3」が特におすすめです。LFOの+方向、-方向を別々の変化量にすることができるので、この機能を駆使していろいろな効果を作り出しています。 (PI.氏) 「アドバンスドファンタジアン」、あの野太いベースと、それに負けない厚みのあるメロディーの音色は、他社にマネを許さないクオリティでしたね。YM2203であの分厚さは脅威的、特に出力の大きいスピーカーにつなぐと迫力です。PCMを使用しないノーマル音源の中では、もっとも存在感のある音を出していたと思います。シンセ代わりに使われたPSGも心地よくてGOOD。 (J.さいろー氏) |
[リバーヒルソフト]殺人倶楽部(宮崎氏)マンハッタンレクイエム(宮崎氏) ブライ上巻(SHOW-YA、藤岡氏) |
「ブライ」ですが、クリスタルソフトの音楽のよさをリバーヒルが理解したのか、藤岡氏を引っぱってきました。パソコンの音楽を小馬鹿にしたような「SHOW-YA」の音楽を、藤岡氏がここまで聞ける音楽に仕上げてたのは立派。逆にSHOW-YAの破天荒な音楽のために藤岡氏がクリスタルでも見せなかったようなテクをこの曲では見せ、実にすばらしい楽曲に仕上がっています。(Y.ROMI) JBのせいでPCユーザーには「ジャズ」の印象が強いですね。ジャズファンに言わせると「あんまり面白くない」そうですけど、雰囲気を高める「BGM」という点においては充分だったと思います。 (邪琅氏) 「JBハロルド」はゲーム音楽でジャズを用いた先駆的な作品。音楽やグラフィックを花形にしない「渋さのリバーヒル」だけに、ノーマル音源のオーソドックスな音ではありましたが、その中でジャズっぽい雰囲気を作っていたのは好感が持てました。(J.さいろー氏) |
[ストライカー]メフィスト |
「メフィスト」はけっこうマイナーですが、音楽はけっこうよいです。サウンドボードIIのリズム音源をけっこう使いこなしていて、特にリムショットをいい具合に使ってます。「捜査のテーマ」はどっかで聞いたことがある曲なんですが、ノリはいいです。ちなみにゲーム中に「気分転換」というコマンドが出て、ミュージックモードになります。
(Y.ROMI) |
[ブレイングレイ]抜忍伝説ラストハルマゲドン(葉山宏治氏) |
「ラストハルマゲドン」の戦闘BGMが印象的です。「ダカダカダン♪ダダン♪ダダンダンバン!!」
(来栖氏) 「ラストハルマゲドン」は後に「超兄貴」で有名になる葉山宏治氏が音楽を担当してます。FM音源とはいえ、葉山節を十分に感じさせる曲になっていますね。後のタウンズ版の曲は更に良かったですよ。 (邪琅氏) ラストハルマゲドン。曲はどれも少し変わっるんですが、なかなかメロディアス。舞台設定に合った作風で好感が持てます。音色は単純なモノが多かったでしょうか・・・。 (aerts氏) 「抜忍伝説」……あの、シビアなオープニングデモのわりには、チャカポコチャカポコとコミカルなBGMが記憶に残ります。プロデューサーの飯島氏はデモやビジュアルに凝るタイプの人だったはずですが、音楽にはそんなに気を使わなかったのかもしれませんね。 (J.さいろー氏) |
[マジカルズゥ]魔訶迦羅 |
「魔訶迦羅」の独特のBGMが良いですね。
ただでさえ重い雰囲気の漂うゲームなのに、更に気分を沈めさせてくれるなんて、な~んて素敵なんで(来栖氏) 「マカカーラ」ですね、やっぱり。地味~で暗いゲームでしたけど、なんか妙な中毒性がありました。この音楽のせいでもあるのでしょうね、きっと。 (邪琅氏) |
[工画堂]サイキックウォー |
なんと言っても「サイキックウォー」で、メロディアスなベースラインが素敵でした!これにはアレンジテープもオマケで付いており、こちらもなかなかでした。
(来栖氏) 「ナビチューン」は、アーケードやPCエンジンなどで有名なゴブリンサウンドが音楽を担当。PSGのポルタメントっぷりは、さすがゴブリンといったところです。プログレともフュージョンともつかない独特な曲調も手伝って、個人的にはけっこうお気に入りでした。 (J.さいろー氏) |
[ビクター音楽産業]新竹取物語 |
「新竹取物語」のオープニングしかイメージに無いです(笑)。
(来栖氏) クロスメディアソフトのブランド名でリリースされたソフトの多くを、魅羅亜樹(ミラージュ)氏が担当していたはずですが、この方は基本的に作編曲の方らしく、優秀なドライバーに恵まれなかったためもあり、いまひとつ地味な印象があるのが残念です。個人的には、楽器と音楽をテーマにした「スターシンフォニー」などが記憶に残っていますが、オーソドックスながらもメロディアスな曲が多くて好きでした。 (J.さいろー氏) |
[電波新聞社]デーモンクリスタル |
「デーモンクリスタル」のスコアを、当時シコシコと打ちこんだのを思い出します。曲調は単純ですが、結構ゲームミュージックしていて好きだったんですけどね(笑)。
(来栖氏) 「デーモンクリスタル」以外はナムコ系の記憶しかないですね、曲付きの88ゲームといっても…。「デーモン」はエンディングテーマが好きでした。オープニングテーマはなんか変な曲構成でしたねぇ。 (邪琅氏) |
[スタークラフト]マイトアンドマジック |
「マイトアンドマジック」の曲が結構好きだったりします。
勢い余って、CDまで買っちゃったのは私くらいではないでしょうか(笑)。(来栖氏) 88ではないのですが、X68K版の「ローグアライアンス」の曲がめちゃいいです。(Y.ROMI) |
[ハドソン]デゼニワールドヒラニプラ |
「ウェ~ル♪カ~ム♪トゥ~♪デゼニワールド♪」ですね(笑)。
(来栖氏) 「デゼニワールド」の付録テープ、「デゼニワールドの歌」と「デゼニマンの歌」は今でも歌えます(笑)。このテープノリはバカですが、曲のアレンジは相当レベル高かったです。本編は最後のエンディングテーマが好きだったんですが、僕はX1版をプレイしていたので、88版の曲は聴いたことがないです。というか曲鳴ったんでしょうか(汗) (邪琅氏) ヒラニプラに関して。誰も知らないマニアックなゲーム。イースやソーサリアンなどは「これ本当にFM音源の音色か!?」と言いたくなるような曲ばかりですが、こちらは「ああ、FM音源だなぁ」と誰もが納得する曲(?)です。しかもBeep音でも十分いけそうなメロディ・・。そのため妙に印象深く残っています。はっ、これが狙いなのか!?(笑) (たき氏) |
[ウィンキーソフト]ロストパワー |
「ロストパワー」の旋律は、絶対チェンバロだと思うのですが・・・。(来栖氏) |
[東宝]ルパン3世カリオストロの城 |
「ルパン3世」のオープニングですか。まあ、既存曲のアレンジと言う事で、可も無く不可も無くと言った感じでしょうか。(FM-7版は音楽がありましたが、88版はありませんでした)(来栖氏) FM-7版のカリオストロの城の「炎の宝物」はたしかに心和むものがあります。88版にないのが残念です。(Y.ROMI> |
[キャリーラボ]F2グランプリジェルダ 大脱走 エレベーターアクション ビクトリアスナイン |
BEEPの3重和音をしていたのはこの会社だけでしたね。また、大脱走の妙な音階付き叫び声BEEPも印象的です。(Y.ROMI) 「音楽のキャリーラボ」という声があったくらい、音楽のレベルは抜きん出てました。特に「ジェルダII」は、88mkIIのビープ音回路で3重和音を奏でてしまった化け物ソフトです。曲自体も相当好きで、今でも口ずさんでいます。 (邪琅氏) エリベーターアクションに関して。なんか「それは違うんじゃないか?」とか言われそうですが、あの曲がFM音源で聞けるだけで私はうれしかったです。 (たき氏) |
[ソフトスタジオWING]魔界復活波動の標的 デストラクション ミラーズ 怨霊戦記 |
ウイングの曲は、非常に好きなのですが、これが音楽としてすばらしいのかと言われると分かりません。デストラクションなどは曲になっていないものも多数ですし・・だけれども妙に気を引く曲たちです。時として脳を破壊するようなサウンドの中に非常に魅力があります。故意的にそういうものを目指していたのかもしれませんが・・。ともかくテクニックとしてはかなりのものだったと思います。(Y.ROMI) MSX時代から実験的な曲を作ってきたこのソフトハウスですが、88時代もさまざまな実験で楽しませてくれました。効果音的な曲が多い「魔界復活」、ファルコムなどとは違う方向へテクニックを発展させた「怨霊戦記」、MCでCD-DAの途切れないBGMを実現した(おまけにBGMとして1トラックの中の更に一部がループする)「MIRRORS」…。もう少し評価されていいはずなんですけれど、いかんせん題材が題材ですからねぇ(笑)。 (邪琅氏) 全く独自の方法論でサウンドボード2を使いこなすキテレツメーカー。彼らは自分たちの音楽を、α波を出しやすくする「サイキック音楽」と呼んでいましたが、実際、そんなことを差し引いても88ゲーム史に残る名曲が多いと思います。 「怨霊戦記」がその代表格。同じメロディラインをアレンジを変えて使いまわす、いわゆる劇伴の手法が見事にハマっているうえに、それぞれの楽曲が、主たるテーマとBGMとにちゃんと区分されていて、ホラー作品の特異な雰囲気を醸し出していました。僕などは、ゲーム音楽としての1つの究極がここにあると思うのですが……。 一方で「デストラクション」の音楽は、まったくメロディーを無視してBGMに徹した曲作りですが、後にブレイクするテクノ系を先取りした感があります。タイトで小気味の良い楽曲が、これまたゲームとぴったり呼応していました。 マイナーなソフトハウスでしたが、当時、体系化されつつあったゲーム音楽界において、WINGの音楽はひときわ光っていた思います。 (J.さいろー氏) |
[ソフト屋しゃんばら]水龍士(松田氏) |
このソフトハウスは代表の松田氏(漫画家でもあります)がほぼ1人で作品を作られていたため、音楽も彼の作品でした。シンプルではありますが、なんとなく味があって気に入っています。(邪琅氏)
プロデューサーでもある松田氏の音楽は、自作のCDなどで耳に馴染んでいましたが、なかなか牧歌的で良い曲を書く人だと思います。ただ、やはり音色作りは畑違いなのか、プリセットと思われる音が多く、曲の雰囲気を十全に出し切れていないのが惜しい所でした。それでも、ゲームのBGMとしては心地よく聴くことのできるものが多くて、好感が持てましたね。 (J.さいろー氏) |
[ポニーキャニオン]ウルティマ |
「ウルティマIV」はX68K版の音楽がPCMを使っていて印象に残っているのですが、88版はいまいちですかね・・。
(Y.ROMI) 筆者は「ウルティマIV」(オリジンからの移植)しか記憶にないのですが、今でも印象に残る曲が多かったです。一般的には当時も今もあんまり評判はよくないみたいなんですけど…(苦笑)。ロードブリティッシュのテーマとか特に印象に残ってます。(邪琅氏) 「ウルティマIV」のメインテーマは、「三国志」(光栄)と同じく、妙に印象に残る大らかなメロディーです。いろいろ編曲のテクニックなどを使わず、プリセット音色そのまんま、PSGもいっさい用いない大胆さが、これまた印象的なのかもしれません。 (J.さいろー氏) |
[NCS]ミスターバンプガイアの紋章 エルスリード メイドゥム |
「メイドゥム」のOPが妖しくて素敵です(笑)。
(来栖氏)
デビュー作「Mr.Bump」が洋楽の名曲(何かは忘れました)を使用していたことでちょっと話題になったんですが、やはり一般的には「エルスリード」からでしょうか。金管音色の使い方がちょっと独特で、ファンタジーという世界観に合った雰囲気を出していたと思います。続編「ガイアの紋章」では同じ曲をさらに改善していたりして、進化が体感できたのも印象に残ってます。(邪琅氏) |
[SPS]イシターの復活 |
某パソゲー辞典にも書いたんですけど、「イシターの復活」(原作ナムコ)の88版のデモディスクにはなぜか「ナイトライダーのテーマ」が仕込まれてました。わりと出来よかったですよ(笑)。
(邪琅氏)
「リ・バース」、古いソフトなので音楽はOPのみ、音色もスタンダードな物ですが、曲自体がなかなかカッコ良く、今でも鮮明に覚えています。古いソフトなので、ドラムの音なんかは貧弱ですが、PSG和音とFMメロの組み合わせはなかなかに秀逸。ドミノラインというスタッフが作っているのですが、彼らのその後の活動が気になるところです。 (J.さいろー氏) |
[アスキー]ペンギン君ウォーズ |
「ペンギンくんWARS」ですか(笑)。
当時学生だった私が、「この曲、無断使用していいの?」って思いつつプレイしてたゲームです。ちなみに曲は石川秀美(西城秀樹の妹)の「もっと、接近しましょ」だったんですけどね(笑)。
(来栖氏)
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[アグミックス]私立探偵マックス |
「私立探偵MAX」なんですが、もう少し上手くプログラミングすればそれなりの曲になってたと思うのですが・・・。
(来栖氏)
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[バンダイ]機動戦士Zガンダム |
ひたすら同じ曲なんですが「Zガンダム」がありました。これってOPからずっと同じ曲なんですが、不思議と聞き飽きなかったですね。ちなみにEDテーマが存在するかは謎です。
(来栖氏)
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[データウエスト]第4のユニット |
ここは「第4のユニット」シリーズですね。特に「2」の、いかにも特撮物を意識した感じのBGMが素敵でした(笑)。
(来栖氏)
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[ファミリーソフト]刑事大打撃 |
う~ん、「大打撃」ですね(笑)。とても刑事物とは思えないBGMでしたが、以外とマッチしてましたね。
(来栖氏)
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[JAST]天使たちの午後 |
ここのシリーズは曲は印象にないんですが・・。とりあえずジャストサウンドが浮かびますね・・。
(Y.ROMI) 一度で良いから「JASTサウンド」を聞いてみたかった(笑)。 (来栖氏) |
[テクノポリスソフト]お嬢様クラブ |
「お嬢さま倶楽部」って、確か「古代祐三」さんでしたよね?
まあ、それを抜きにしても、結構良い曲だと思いますが(笑)。
(来栖氏)
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