ラブスコア by きたかZ氏
CSKより1984年4月に発売
どんなゲーム?
このゲームは、「ラブアタック・アドベンチャーゲーム」のサブタイトルがあるように、恋の過程をゲームにしたものです。ナンパシミュレーションゲームとしては「東京ナンパストリート」よりも前のものです。女の子は16才のブリッコ・アッチャン、18才の女子大生・ナオミチャン、23才のOL・ユミさんの3人。
一人目のアッチャン「ブリッコ」はデート先は遊園地、まずはこわいお化け屋敷へ・・・。
二人目のナオミチャン、彼女はラブ・ストーリーの映画を見たがるのです。そしてディスコへ・・あなたならここで何を注文しますか?
三人目はユミさん。ちょっと大人っぽいOL。デートコースは食事、喫茶店、海辺、そしてホテル(ここらはプレーヤーの腕次第)。
制作スタッフが全員女性だというのがこのゲームの売り(プログラマーのみゆきさん、シナリオライターのよし子さんと佐記子さん、イラストのみどりさん、プロデューサーの通代さんの5人)。しかしゲーム内容はとてつもなくシビア。チャンピオンソフトかポニカあたりを彷彿とさせる画面は当時としてはよく頑張ったと思います。
デートの最中に起こるハプニングをいかに処理するか?がこのゲームのすべてなんですが、コマンドを一つでも間違えると女の子は怒って情け容赦なく帰ってしまいます。しかもそのコマンドのほとんどは論理性などなく単なる思いつきによるもの。
例えば・・
例えば・・・
ちょっと補足
ラブスコアの発売元はCSKだが、開発元はあのHOT・Bである。このゲームを制作したのは、女子大生5人組で、プログラマーの「みゆきさん」、シナリオライターは「佐記子さん」、「よし子さん」、プロデューサーの「通代さん」、イラストレーターの「みどりさん」で構成されたメンバーである。おそらく全員アルバイトなのだろうが、詳細は不明。みゆきさんと佐記子さん、よし子さんは専門学校の情報処理学科の学生で19歳。通代さんとみどりさんは、女子美大に通っていた。プログラマーのみゆきさんは、唯一パソコンを所有しており、持っている機種は富士通のFM-8。当時の記録では、ギャーギャー騒ぐ女子大生たちをプロデューサーの通代さんがうまくまとめながらこの作品を作ったそうだが、どこまで本当なのかは不明である。
「ラブスコア」に関連するすべての画面写真、パッケージ写真の著作権はCSKに帰属します。
「ナオミちゃんのスカートが風でめくれてチラリと見えてしまいました。ドウシマスカ?」・・・「ドウシマスカ?」って言われてもなあ・・・(ちなみにこの女の子のはいてる毛糸とおぼしきパンツは時代をモロに感じ、泪を誘います。)しかし、このゲームの「いきあたりばったり」なところは、最近のギャルゲーのようなコマンド選択式のデートより妙にリアルに感じます。いやマジで。(苦笑)
(ただ、このゲーム、ゲームオーバーになるとコンティニューできるのはいいんですが、テープを最初から読むのであまり2回やる気はしません。
(笑))
<文章 きたかZ氏> ありがとうございました!
88には、女性が中心となって制作されたゲームというのがいくつかある。ビクター音楽産業の「女子大生交際図鑑」、リバーヒルの探偵物シリーズなどがそうだ。リバーヒルの作品は別格として、その他の女性スタッフものというのは、宣伝の引き合いにはよくだされるのだが、あまりうまくいったケースはなかったように思われる。