ザ・ブラック・オニキス/The Black Onyx(84年,1)
ザ・ファイアークリスタル/The Fire Crystal(84年,9)
対局囲碁(PC-9801)(86年,2)
対局囲碁Jr.(発売中止)
ムーンストーン(発売未定)
アリーナ(ブラックオニキス番外)(発売未定)
BPSとは「BULLET-PROOF SOFTWARE」の略。1983年の8月にハワイ大学出身のヘンク・B・ロジャース氏が友人のコンラッド小沢らとに設立。ヘンクと小沢はハワイ大学でボードゲームD&Dやファイティングシステムという武道に熱中していた。ヘンクは大学卒業後、山梨県で実家の手伝い(宝石ブローカー)をしていた。やがて実家の関係でタイのバンコクに移り住むことになったヘンクは、1982年に日本にベンチャービジネスを求めて戻ってきた。このとき、大学で作家志望だったコンラッド小沢をハワイから呼び寄せBPSを設立した。
ヘンクは、コンピュータサイエンスを専攻していたこともあり、システムエンジニアとしての腕も一流だった。当初は日立のアカウンティングソフトを製作したこともあるらしい。そのときは利益をあげることができなかったらしく、日本のマーケットを一から勉強しなおした。
BPSは経営者がアメリカ人なのに、アメリカのソフトの移植は「アーコン」が初めてであるほど、初期はオリジナルにこだわっていた。BPSはどちらかというと、営業色が濃く、開発はハワイや持ち込み作品(エプシロン3、ライレーンなど)によるところが非常に大きい。発売しているソフト数もそれぼとでもないが、「ザ・ブラック・オニキス」はパソコンの金字塔的作品を作り上げた。後期はオリジナルでも移植物でもおもしろいものを作るというコンセプトでいろいろと開発していたようだが、「テトリス」くらいしかパッとしたものはなかった。「ムーンストーン」以降のブラックオニキスシリーズが未発売なのが残念である。